このプリントは医療従事者の監修のもと作成されたもので、あくまで自主トレーニングの補助資料です。無理のない範囲で行い、症状や痛みがある場合は医療機関に相談しましょう。
はじめに｜片脚ヒップリフトをわかりやすく示した下肢トレーニング教材
下肢の安定性や骨盤まわりの働きは、立位保持・歩行・方向転換など、日常生活の多くの動作を支える重要な基盤です。その中でも、臀部周囲の筋群が十分に機能しているかどうかは、姿勢の安定性に影響しやすく、動作全体の効率にも関わります。
今回リハハウスでは、片膝を立て、もう片方の脚を伸ばしたまま臀部を持ち上げる自主トレーニング（片脚ヒップリフト）をイラストで確認できる無料プリントを作成しました。文章だけでは伝わりにくい身体の向きや動作の順序を視覚的に理解できるように構成しており、指導場面・家庭での自主トレどちらでも使いやすい内容となっています。
運動の開始姿勢、骨盤の動き、脚の位置などを示したイラストがあることで、対象者が動作を誤解しにくく、理解の補助として活用しやすい教材です。
※本プリントは医療行為を目的としたものではありません。使用に際しては、体調や症状に応じて無理のない範囲で行ってください。
内容と目的｜片脚ヒップリフトで骨盤・下肢の動きを整理する
このプリントでは、片膝を立て、反対側の膝を伸ばした姿勢で臀部を持ち上げる運動を段階的に示しています。体幹と骨盤、臀部、太もも後面が協調して動くことで、下肢全体の安定性を確認しやすい点が特徴です。
今回の教材が意図するポイントは、以下のような観点にまとめられます。
- 骨盤を支える筋群の動き方をイラストで整理できる
- 上げる高さや脚の伸ばし方を視覚的に確認しやすい
- 下肢の力の入り方を意識しながら動作を進められる
- 体幹と脚の連動を確認するための指導補助として使える
運動自体は複雑ではありませんが、正しいフォームで行うかどうかによって、身体への負担や動作効率が変わります。そのため、イラストで動きのポイントを事前に共有できることは大きな利点になります。
臀部を持ち上げる際にどこまで力を入れるか、どの位置で止めるかなどのイメージがつかみやすいよう、視覚的な情報を中心に整理した構成となっています。
運動方法と活用方法｜イラストで確認しながら進める片脚ヒップリフト
プリントに示している動作は、以下の流れに沿って行います。
① 姿勢を整える
仰向けになり、片方の膝を立てる。反対側の脚は膝を伸ばした状態でまっすぐ保つ。
② 骨盤をゆっくり持ち上げる
踵を軽く押し付けるようにして、臀部を床から持ち上げる。反動は使わず、ゆっくり上昇させる。
③ 動作を止めて位置を確認する
臀部が持ち上がった位置で一度静止し、骨盤が傾いていないか確認する。
④ ゆっくり降ろす
伸ばした脚をまっすぐ保ちつつ、元の姿勢に戻る。勢いをつけずに行う。
⑤ 回数を調整する
無理のない範囲で数回行い、左右を入れ替えて実施する。イラストがあることで、臀部・骨盤・膝の位置関係を一緒に確認しながら進められます。特に骨盤の高さや伸ばした脚の向きは誤解されやすいため、視覚的な情報があると動きの理解につながりやすくなります。
臨床現場での活用例
- 姿勢保持の説明資料として使用
- 骨盤の動きを観察する際の参考資料
- 中殿筋や大殿筋の動作イメージを共有するツール
対象者の動きを確認しながら、プリントを参照することで、動作指導の流れが整理しやすくなります。
在宅自主トレとしての活用例
- 動作を忘れたときの見直し用資料
- 姿勢の安定性を確認しながら自主練習ができる
- 毎日同じ手順で行えるため、継続がしやすい
自宅では鏡を使わなくてもイラストを見ながら動作を確認でき、姿勢の再現性が高くなる点が大きなメリットです。
注意点と安全への配慮｜安心して取り組むための確認事項
片脚を伸ばした姿勢で臀部を持ち上げる動作は、体幹の安定性が影響しやすい運動です。無理なく取り組むために、以下のような点に注意が必要です。
- 腰や臀部に違和感がある場合はすぐに中止する
- 高く持ち上げすぎず、自然な範囲で止める
- 伸ばした脚が揺れないように無理のない角度を保つ
- 呼吸を止めない
- 安定した床面で行う
- 疲労が見られたら休憩を挟む
また、臀部の上げ下げで左右の骨盤が水平に保たれているかどうかは、動作の安定性に影響します。対象者が姿勢を維持しにくい場合は、回数を減らしたり、静止時間を短くするなど調整する必要があります。
運動の目的は無理に筋力を使うことではなく、身体の動きを確認しながら整えていくことです。こうした視点を共有することで、安全に継続しやすいトレーニングになります。
まとめ｜片脚ヒップリフトを理解しやすく示したリハビリ教材
今回紹介した 【無料ダウンロード】片脚ヒップリフト自主トレプリント は、下肢と骨盤の動きを整理しながら取り組めるように工夫された教材です。
- 姿勢と動作をイラストで把握しやすい
- 臨床でも在宅でも使用できる汎用性
- 動作の流れを視覚的にまとめられる
- 継続時の動作確認に役立つ
片脚で行う屈伸と骨盤の上げ下げは、下肢の安定性を確認するうえで役立つ基本的な動きです。プリントを併用することで、動作の再現性を高めながら、安全に取り組むためのサポートとして活用できます。
ぜひ、日々の自主トレや臨床での説明補助としてご利用ください。
