【無料ダウンロード】書字リハビリプリント|花・雲・月をなぞる書字トレーニング【自主トレ用】

 

このプリントは医療従事者の監修のもと作成されたもので、あくまで自主トレーニングの補助資料です。無理のない範囲で行い、症状や痛みがある場合は医療機関に相談しましょう。

 

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目次

はじめに

書字動作は、日常生活の中でも頻度が高く、手指の巧緻性・視覚運動協調・姿勢保持など、多くの機能が複合的に関与する活動です。脳血管障害や整形外科疾患、加齢による巧緻性低下など、さまざまな背景によって書字のしづらさが生じることがあります。特に、線をまっすぐ引くことが難しい/形が崩れてしまう/小刻みな震えが出てしまう といった訴えは臨床場面で多くみられます。

今回リハハウスで提供する書字トレーニングプリントは、「花」「雲」「月」をモチーフにしたなぞり書き課題です。薄いグレーで描かれた図形をペンでなぞるだけのシンプルな構成のため、書字動作の導入として非常に使いやすい教材となっています。

また、ペン操作が難しい方でも、指でなぞるだけで実施可能なため、幅広い対象者に適応できる点も特徴です。臨床場面のウォーミングアップや、自宅での自主トレとしても活用しやすい内容となっています。

※本プリントは医療行為を目的としたものではありません。使用に際しては、体調や症状に応じて無理のない範囲で行ってください。


内容と目的|図形をなぞることで書字基礎能力を強化する

今回のプリントに含まれる図形は以下の3種類です。

  • 花(複雑図形)
  • 雲(連続曲線の図形)

これらの図形は、直線・曲線・連続動作の3つの要素を網羅しており、書字に必要な基礎的な動作能力をバランスよく刺激できるよう構成されています。

◆ 本プリントの目的

1. 手指巧緻性の向上

図形をなぞる動作は、手指の微細運動を活性化します。特に曲線を含む図形は、指先のコントロールを高める練習として効果的です。

2. 視覚運動協調の強化

目で線を追いながらペンを進めるため、視覚情報と運動出力の統合作用を自然に促します。

3. 筆圧コントロールの練習

なぞり書きは、強すぎる筆圧・弱すぎる筆圧の調整練習として理想的です。

4. 集中力・注意力の維持

線が途切れてしまわないように注意する必要があり、選択的注意や持続的注意の改善につながります。

5. ペンが持てない場合の代替アプローチ

ペンの把持が難しい方は、指でなぞることで「動作イメージの形成」や「空間認知の強化」が可能です。

6. 自己効力感の向上

形が完成する達成感を得やすく、書字訓練を継続するモチベーションにつながります。


運動方法と活用方法|段階的に進められる書字トレーニング

◆ 基本的な実施手順

  1. プリントを机の中央に置く
    左右の偏りが出ないように、必ず体の正面に配置します。
     
  2. 姿勢を整える
    肘を支える面を確保し、体幹が左右に倒れない姿勢を誘導します。
     
  3. ペンまたは指で線をなぞる
    線に沿ってゆっくり動作を行い、形が崩れないように意識してもらいます。
     
  4. 星 → ハート → うずまき の順番がおすすめ
    曲線や動作量が徐々に増え、スムーズに難易度を上げられます。
     
  5. 仕上がりを一緒に確認する
    線の乱れや筆圧をフィードバックし、次の課題への改善点を共有します。

◆ 臨床現場での活用方法

● 作業療法(OT)

  • 書字訓練の導入として使用
  • 手指機能評価の一部として「線の乱れ」「速度」「正確性」を観察
  • 高次脳機能障害のある方では、注意の偏り・視線移動の癖も確認材料に

● 理学療法(PT)

  • 上肢・体幹の姿勢制御を観察しながらの机上課題として活用
  • 体幹がぶれやすい患者の座位練習としても併用可能

● 言語聴覚療法(ST)

  • 手を使った動作課題として、書字への導入や注意喚起に利用
  • 形の名称を音読させることで語彙刺激にも応用可能

◆ 在宅での自主トレーニング方法

自宅でも取り組みやすい内容のため、以下のような工夫で継続が可能です。

  • ペンが持てない場合は指なぞりから開始
  • 鉛筆よりも太いペンを使用して負担減
  • 線からはみ出しても否定せず、成功した部分を褒める
  • 難しい場合は図形を拡大印刷して取り組む

家族が付き添う場合は、「ゆっくりで大丈夫ですよ」「角をゆっくり曲がってみようね」といった肯定的な声かけが効果的です。


注意点と安全への配慮|無理のない範囲で継続するために

  1. 疲労時の無理な継続は避ける
    疲れた状態では線が乱れやすく、達成感が得られにくくなります。
     
  2. 筆圧が強すぎる場合は補助具を検討
    太軸ペン・グリップ補助の使用で手指の負担を軽減できます。
     
  3. 集中しすぎによる姿勢の崩れに注意
    肩が上がる、顔が近づきすぎると頚部痛につながるため適宜休憩を促します。
     
  4. 手指の痛みやしびれがある場合は中止
    動作中に不快感がある場合は無理をせず、医療者に相談するよう促してください。
     
  5. 視力・環境の配慮
    照明が暗いと線が見えにくく、書字エラーが増えるため十分な明るさを確保します。

まとめ|書字の基礎力を高めるやさしい導入教材

今回の【無料ダウンロード】書字リハビリプリントは、

  • 花・雲・月の3種類のなぞり書き
  • 手指の巧緻性向上に最適
  • 視覚運動協調・筆圧調整・注意力にも効果
  • ペンが持てなくても指で実施可能
  • 臨床・在宅どちらでも使いやすい

という特徴を持った、汎用性の高い書字トレーニング教材です。

書字動作のウォーミングアップ、上肢機能の促通、注意喚起、認知的な導入課題など、さまざまな場面で活躍する内容になっています。

継続的に取り組むことで、書字への自信や手指機能の安定につながることが期待されます。ぜひ、臨床現場や自主トレーニングにご活用ください。

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