このプリントは医療従事者の監修のもと作成されたもので、あくまで自主トレーニングの補助資料です。無理のない範囲で行い、症状や痛みがある場合は医療機関に相談しましょう。
こんな素材がほしい! もっとこんな素材を増やしてほしいなどがありましたら、リクエストしてください!
トーストを作る手順を考える課題です
プリントには、トーストを作る過程に関係する4つの場面が描かれています。
それぞれのイラストを確認しながら、
「最初に行うことはどれ?」
「この場面の次は何をする?」
「完成する直前はどの場面?」
と順番を考えます。
並び方が決まったら、各イラストの下にある○へ1~4の数字を書き込みます。
単にイラストの名称を答えるのではなく、複数の場面を一連の行動として結びつけることがポイントです。
この課題の進め方
最初に、4枚のイラストが何を表しているのか確認します。
「これは何をしているところですか?」
「パンはまだ焼けていますか?」
など、場面の理解から始めても構いません。
そのあと、
「トーストを作るとき、一番最初はどれですか?」
と尋ねます。
1番目が決まったら、2番目、3番目、4番目と順番に考えていきます。
最後に、並べた順番を見ながら、
「まずパンを○○して、次に……」
と一連の流れを説明してもらう方法もあります。
「前後関係」を考えることがポイント
動作を正しく並べるためには、それぞれの場面が単独で分かるだけでは十分ではありません。
たとえば、
「パンを焼く前か、焼いたあとか」
「バターを使うのはいつか」
「完成した状態はどれか」
といった前後関係を考える必要があります。
そのため、単純な絵合わせではなく、行動全体をイメージしながら順番を整理する課題になります。
遂行機能課題として確認できるポイント
専門職が使用する場合には、正しく並べられたかだけでなく、どのように考えたかにも注目できます。
たとえば、
- 各イラストの意味を理解できるか
- 最初と最後の場面を判断できるか
- 中間の手順を整理できるか
- 前後関係を考えられるか
- 一度決めた順番を見直せるか
- 間違いに自分で気づけるか
などです。
必要となった声かけや手掛かりの量も、課題への取り組み方を見るうえで参考になります。
難しい場合は選択肢を減らしましょう
4枚を一度に並べることが難しい場合には、2枚ずつ比べる方法があります。
たとえば、
「パンをトースターに入れるのと、焼けたパンにバターを塗るのはどちらが先ですか?」
と質問します。
そのほかにも、
- 最初の場面だけ選ぶ
- 最後の場面だけ選ぶ
- 2枚の前後関係を考える
- イラストの内容を一つずつ説明する
など、対象者に合わせて難易度を調整できます。
慣れてきたら説明する課題へ
順番を並べられるようになったら、数字を書いて終了するだけでなく、
「トーストを作る方法を最初から説明してください」
と尋ねてみる方法があります。
「まず」「次に」「そのあと」「最後に」といったことばを使いながら説明すると、出来事を順序立てて表現する練習にもなります。
また、
「トーストを作るために必要な物は何ですか?」
と尋ねることで、必要な道具や材料を考える課題へ広げることもできます。
調理やADL課題にも応用できます
同じ形式は、ほかの日常生活動作にも応用できます。
たとえば、
- お茶を入れる
- ご飯を炊く
- 目玉焼きを作る
- 歯を磨く
- 洗濯する
- 着替える
- 外出準備をする
などです。
本人にとって身近な活動を題材にすると、より生活場面をイメージしながら取り組みやすくなります。
リハビリで使用するときの注意点
順番を間違えた場合には、すぐに正解を伝えるのではなく、
「このパンはもう焼けていますか?」
「この場面の前には何をする必要がありますか?」
など、本人が考え直せるような声かけを行う方法があります。
一方で、負担が大きい場合には、選択肢を減らしたり、最初の場面を提示したりして調整してください。
また、この課題の成績だけで遂行機能の状態を判断することはできません。注意・記憶・言語理解・視覚認知など、複数の機能が課題遂行に影響する場合があります。
まとめ|調理動作の順番を考える遂行機能課題
今回のプリントは、トーストを作る4つの場面を正しい順番に並べる動作系列化課題です。
イラストを確認しながら、
場面を理解する → 前後関係を考える → 順番を決める → 必要に応じて説明する
という流れで取り組めます。
身近な調理場面を使いながら、手順理解・系列化・計画・自己修正などを考える教材としてご活用ください。
リハハウスでは、このほかにも遂行機能、注意、記憶、空間認知、言語などの高次脳機能課題を公開しています。

