このプリントは医療従事者の監修のもと作成されたもので、あくまで自主トレーニングの補助資料です。無理のない範囲で行い、症状や痛みがある場合は医療機関に相談しましょう。
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注意機能のリハビリでは、多くの情報の中から、必要な対象を見つけて選択する課題が用いられることがあります。
今回のプリントは「旅行の持ち物チェック」をテーマに、旅行や外出に関連するさまざまなイラストの中から、指定されたものだけを探して○で囲む注意課題です。
探す対象は、「かさ」「カメラ」「黄色い帽子」の3種類です。
紙面には、スーツケース、リュック、タオル、地図、時計、サングラス、水筒、靴下など、多くの持ち物が配置されています。目的の対象以外にも似た形や色のイラストがあるため、周囲の情報に惑わされず、指定された対象を探す必要があります。
選択性注意・持続性注意・視覚探索・複数標的の保持などを意識した高次脳機能リハビリの机上課題としてご活用ください。
※本プリントは注意障害や高次脳機能障害を診断・評価するための正式な検査ではありません。対象者の状態や疲労に合わせてご使用ください。
旅行用品の中から3種類の対象を探します
プリントには、旅行や外出時に使用するさまざまな持ち物が並んでいます。
その中から、指定されているかさ・カメラ・黄色い帽子を見つけて○で囲みます。
1種類だけを探す課題とは異なり、3種類の対象を覚えながら紙面全体を確認する必要があります。
そのため、
「何を探しているのかを覚える」→「紙面を探索する」→「条件に合う対象を選ぶ」
という複数の処理を続けながら取り組む課題になります。
選択性注意を意識した視覚探索課題
紙面には、目的となる対象以外にも多くのイラストがあります。
たとえば、帽子にも色の違いがあり、かさについても複数の種類が配置されています。
そのため、目に入った物へすぐ反応するのではなく、
「これは今探しているものか?」
と確認しながら選択する必要があります。
多くの刺激の中から必要な情報だけへ注意を向けるという点で、選択性注意を意識した視覚探索課題として活用できます。
複数の対象を保持しながら探すことがポイント
今回のプリントでは、探す対象が3種類あります。
探索中にも「かさ」「カメラ」「黄色い帽子」という条件を保持しながら取り組む必要があります。
途中で何を探していたか分からなくなった場合は、右上の「探すもの」を確認して構いません。
専門職が使用する場合には、見本を何回確認するか、特定の対象だけ忘れていないかなども観察できます。
視覚探索では「探し方」にも注目できます
すべての対象を見つけられたかだけではなく、どのように紙面を探索しているかもポイントです。
左上から右へ規則的に確認しているのか、視線がランダムに移動しているのか、一度見た場所へ何度も戻っているのかなど、探索方法には違いがあります。
見落としが多い場合には、
「左上から横に順番に見ていきましょう」
など、探索方法を提示することで取り組みやすくなる場合があります。
リハビリ専門職が確認したいポイント
作業療法士や言語聴覚士などが使用する場合には、正答数だけでなく、課題中の反応にも注目できます。
指定された対象を保持できているか、対象以外の物を誤って囲まないか、同じ種類を見落とさないか、紙面の左右や上下で見落としに偏りがないかなどを確認します。
また、課題後半まで探索を継続できるか、自分で見直した際に見落としへ気づけるかも参考になります。
特に、見落とし・誤選択・探索方法・自己修正を分けて観察すると、課題中の特徴を捉えやすくなります。
難しい場合は対象数を減らします
3種類を同時に探すことが難しい場合には、まず1種類だけにします。
たとえば、
「最初はカメラだけを探しましょう」
とし、すべて見つけてから次の対象へ進みます。
慣れてきたら2種類、3種類と増やすことで、段階的に難易度を調整できます。
また、紙面の上半分だけを探索するなど、探索範囲を狭くする方法もあります。
慣れてきたら自分で見直します
一通り探し終えたら、
「見落としがないか、もう一度確認してみましょう」
と促し、自分で再探索してもらう方法があります。
どこから見直すのか、同じ場所を繰り返し確認していないか、自分で見落としに気づけるかなどを見ることで、自己確認を含めた課題へ発展させることができます。
注意課題として使用するときの注意点
本プリントの結果だけで注意機能の状態を判断することはできません。
課題成績には、視力、視覚認知、物品理解、色の識別、記憶、探索方法なども影響する可能性があります。
また、疲労によって後半に見落としが増える場合には、無理に継続せず、対象数や探索範囲を調整してください。
まとめ|旅行用品から指定された物を探す注意課題
今回のプリントは、旅行の持ち物の中から、指定された3種類の対象を探して○で囲む注意課題です。
見本を確認する → 探す対象を保持する → 紙面を探索する → 対象を選ぶ → 見直す
という流れで取り組みます。
選択性注意、持続性注意、視覚探索、複数標的の保持などを意識した高次脳機能リハビリの机上課題としてご活用ください。
リハハウスでは、このほかにも注意障害のリハビリ課題、視覚探索課題、選択性注意課題、記憶課題、遂行機能課題などを公開しています。

