このプリントは医療従事者の監修のもと作成されたもので、あくまで自主トレーニングの補助資料です。無理のない範囲で行い、症状や痛みがある場合は医療機関に相談しましょう。
こんな素材がほしい! もっとこんな素材を増やしてほしいなどがありましたら、リクエストしてください!
はじめに
机の上には、筆記用具やノート、電卓など、複数の物が置かれていることがあります。
今回リハハウスでは、机の上に置かれた物を30秒間見て覚え、その後に記憶した内容について答える高次脳機能の記憶課題プリントを作成しました。
左側の机には、
- ペン
- ノート
- 赤いケース
- 電卓
- 付箋
- クリップ
の6つが置かれています。
まず30秒間イラストを確認し、その後は左側を隠して右側の問題へ進みます。
右側では、9個の選択肢から実際に机の上にあった6個を選ぶだけでなく、机の色や下に敷かれていたマットの色についても答えます。
そのため、物そのものだけでなく、周囲の情報にも注意を向けながら覚えることがポイントです。
※本プリントのみで記憶障害や高次脳機能障害を評価・診断することはできません。
この記憶課題の内容
最初に、左側の「机の上の持ち物」を30秒間見て覚えます。
その後、左側を隠し、右側に並んだ9個のイラストから、実際にあった6つの物を選びます。
選択肢の中には、
- はんこ
- 消しゴム
- はさみ
など、最初の場面にはなかった物も含まれています。
さらに、
- 机は何色だったか
- 下に敷いてあったマットは何色だったか
という問題にも答えます。
単純に「何があったか」だけではなく、物品・色・場面全体の特徴を組み合わせて覚える課題です。
今回のプリントの特徴
1.文房具を中心とした身近な内容
ペン・ノート・付箋・クリップなど、仕事や日常生活で目にすることの多い物を使用しています。
「書くための物」「紙に関係する物」など、自分なりに関連付けながら覚える方法もあります。
2.選択肢から記憶した物を探す
右側には9個の候補があり、その中から実際に見た6個を選びます。
何も見ずにすべて書き出す課題とは異なり、選択肢を見ながら先ほどの場面と照らし合わせる形式です。
「選択肢を見ると思い出せる」「似た物で迷う」といった取り組み方の違いにも注目できます。
3.背景の色も問題になる
今回の課題では、机の上の物だけを覚えていてもすべての問題には答えられません。
机の色やマットの色も質問されるため、中心となる物だけでなく、その周囲まで見ていたかもポイントになります。
リハビリで活用するときのポイント
作業療法などの認知課題として使用する場合には、正解数だけでなく、どのように情報を見て覚えようとしていたかにも注目できます。
たとえば、
- 左から順番に物を確認しているか
- 名前を声に出して覚えているか
- 文房具としてまとめて覚えているか
- 色にも注意を向けているか
- 選択肢を一つずつ照合しているか
などです。
思い出しにくい場合には、
「書くための物はありましたか?」
「紙に関係する物はありましたか?」
など、答えそのものを伝えず、記憶をたどるための手掛かりを提示する方法があります。
難易度を調整する方法
やさしくする場合
- 30秒より長く見てもらう
- 最初に物の名前を一緒に確認する
- まずは持ち物だけを覚える
- 色の問題を省く
- 選択肢を少なくする
難しくする場合
- 覚える時間を短くする
- 選択肢を見る前に6個すべて答えてもらう
- 物が置かれていた位置まで思い出してもらう
- ノートやケースなど、物自体の色も質問する
対象者の状態や理解度に合わせて調整してください。
使用するときの注意点
今回のプリントでは、6つの物に加えて机やマットの色も覚える必要があります。
複数の情報を一度に覚えることが負担になる場合には、最初は物だけに取り組み、慣れてから色の問題を追加する方法もあります。
疲労や集中力の低下がみられた場合には、無理に続けず休憩を入れるなど調整してください。
また、本プリントは記憶障害や高次脳機能障害を診断するための正式な検査ではありません。
本課題の結果だけで医学的な判断を行わず、リハビリテーションで活用する補助教材としてご使用ください。
まとめ
今回紹介したプリントは、机の上にある6つの物を30秒間覚え、その後に持ち物や色について答える高次脳機能の記憶課題です。
課題では、
- 机の上にあった物を覚える
- 選択肢から見た物を探す
- 机の色を思い出す
- マットの色を思い出す
- 場面全体の情報を整理する
といった方法で取り組めます。
身近な文房具をテーマにしているため、これまでの食事・旅行・入浴などの生活場面課題とは異なる形で活用できます。
リハハウスでは、このほかにも記憶・注意・遂行機能・空間認知・半側空間無視・言語などの高次脳機能課題を公開しています。
対象者の状態や理解度に合わせながら、日々のリハビリテーションにご活用ください。

