このプリントは医療従事者の監修のもと作成されたもので、あくまで自主トレーニングの補助資料です。無理のない範囲で行い、症状や痛みがある場合は医療機関に相談しましょう。
こんな素材がほしい! もっとこんな素材を増やしてほしいなどがありましたら、リクエストしてください!
はじめに
日常生活では、「右隣にある物を取る」「左側に置かれている物を探す」「斜め上の物を確認する」など、物同士の位置関係を理解しながら行動する場面があります。
今回リハハウスでは、棚に並んだ食器やキッチン用品を見ながら、右・左・左上などの方向を考えて答える高次脳機能の空間認知課題プリントを作成しました。
棚は3×3の9つの区画に分かれており、
- お皿
- やかん
- マグカップ
- 茶碗
- トースター
- ジャム
- スプーン
- 片手鍋
- 水
が配置されています。
右側の問題を読み、基準となる物を棚の中から見つけ、その位置を基準にして「右」「左」「左上」などの方向を確認します。
答えは3つのイラストから1つを選び、○をつける形式です。
※本プリントは空間認知機能を診断するための正式な検査ではありません。リハビリテーションなどで使用する補助教材としてご活用ください。
この空間認知課題の内容
今回のプリントでは、左側にある棚を見ながら4つの問題に答えます。
問題は、
- やかんの右にあるものは?
- トースターの左にあるものは?
- 片手鍋の右にあるものは?
- ジャムの左上にあるものは?
といった内容です。
まず、問題文に書かれている物を棚の中から探します。
次に、その位置を基準として指定された方向へ視線を移し、該当する物を確認します。
つまり、
基準となる物を探す → 位置を確認する → 方向を考える → 答えを選ぶ
という流れで取り組む課題です。
今回のプリントの特徴
1.身近なキッチン用品で位置関係を考える
お皿・やかん・トースター・鍋など、日常生活で目にすることの多い物を使用しています。
複雑な記号ではなく身近なイラストを使うことで、「何の物か」だけでなく「どこにあるか」に意識を向けやすい構成です。
2.3×3の棚で位置を確認しやすい
棚は縦3列・横3列に分かれています。
「右」「左」といった基本的な位置関係に加えて、「左上」のように2つの方向を組み合わせて考える問題も含まれています。
一つひとつの物が区切られているため、位置を確認しながら進めやすい課題です。
3.3択形式で答えやすい
それぞれの問題には3つの選択肢があります。
文章を書いて回答する必要はなく、正しいイラストに○をつけるだけなので、書字量を抑えながら取り組めます。
空間認知課題として活用するときのポイント
作業療法などの認知課題として使用する場合は、正解・不正解だけでなく、どのように棚を見ているかにも注目できます。
たとえば、
- 基準となる物を見つけられているか
- 右と左を取り違えていないか
- 棚全体へ視線を向けられているか
- 問題文と棚を行き来しながら確認しているか
- 「左上」のような方向を理解できているか
などです。
答えが分かりにくい場合には、
「まずジャムを探してみましょう」
「ジャムから左上はどこでしょう?」
というように、物を探す段階と方向を考える段階を分けて提示する方法があります。
難易度を調整する方法
やさしくする場合
- 「右」「左」だけの問題から始める
- 基準となる物を指さして示す
- 選択肢を2つにする
- 棚の行や列を一緒に確認する
難しくする場合
- 「右上」「左下」などの問題を増やす
- 「2つ右」「1つ上」など距離を加える
- 選択肢を使わず口頭で答える
- 4×4など、より多くの物を配置する
同じ形式でも、方向や物の数を変えることで難易度を調整できます。
使用するときの注意点
左右の判断や視覚探索に負担がある場合には、一度にすべての問題を行わず、1問ずつゆっくり取り組んでください。
また、視力や視野の状態によって見えにくい場合は、プリントを拡大するなど、見やすい環境へ調整してください。
疲労や集中力の低下がみられた場合には、無理に継続せず休憩を入れることも大切です。
本プリントは診断を目的とした検査ではありません。本課題の結果だけで空間認知機能や高次脳機能について医学的な判断を行わないようにしてください。
まとめ
今回紹介したプリントは、3×3の棚に並んだキッチン用品を見ながら、物同士の位置関係を考える高次脳機能の空間認知課題です。
課題では、
- 基準となる物を探す
- その位置を確認する
- 指定された方向を考える
- 該当する物を探す
- 選択肢から正しい答えを選ぶ
という流れで取り組みます。
身近な食器やキッチン用品を使いながら、位置関係・方向の理解・視覚探索を意識した机上課題として活用しやすい構成です。
リハハウスでは、このほかにも空間認知・記憶・注意・遂行機能・半側空間無視・言語などの高次脳機能課題を公開しています。
対象者の状態や理解度に合わせながら、日々のリハビリテーションにご活用ください。

