このプリントは医療従事者の監修のもと作成されたもので、あくまで自主トレーニングの補助資料です。無理のない範囲で行い、症状や痛みがある場合は医療機関に相談しましょう。
こんな素材がほしい! もっとこんな素材を増やしてほしいなどがありましたら、リクエストしてください!
ポイントは「ゴールから逆向きに考える」こと
予定管理では、「今から20分後は何時?」と前向きに計算するだけではなく、最終的な予定から逆算する場面が多くあります。
今回であれば、最初に考えるのは体操教室そのものの開始時刻ではなく、実際に会場へ到着しておきたい時刻です。
そこから移動時間を戻して出発時刻を考え、さらに準備に必要な時間を戻して準備開始時刻を考えます。
つまり、
予定時刻 → 到着時刻 → 出発時刻 → 準備開始時刻
という流れです。
この順序を整理できるかどうかも、課題のポイントになります。
この課題の進め方
まずはプリントに書かれている条件を一緒に確認します。
次に、「体操教室には何時までに着いておく必要がありますか?」と確認し、到着時刻を考えます。
そこから自宅から会場までの移動時間を引き、家を出る時刻を求めます。
最後に、外出準備に必要な時間をさらに戻し、準備を開始する時刻を考えます。
いきなり答えを求めるのではなく、一つずつ時刻を整理していくと取り組みやすくなります。
遂行機能課題としての特徴
このプリントでは、計算だけでなく「何を先に考えるか」を整理する必要があります。
日常生活でも、
「予定は何時か」
「何分前に着きたいか」
「移動には何分かかるか」
「準備にはどれくらい必要か」
といった複数の条件を組み合わせて行動します。
そのため、時間管理、計画、順序化、見通しを立てることを意識した遂行機能課題として使用できます。
難しい場合は段階を分けましょう
一度にすべての条件を扱うことが難しい場合には、問題を分けて考えます。
たとえば最初は「何時に会場へ着けばよいか」だけを考え、次に「そのためには何時に家を出るか」を考えます。
時計の理解が難しい場合には、アナログ時計を使ったり、時刻を書き出したりしても構いません。
また、「まず何を考えればよいですか?」と尋ねることで、計算結果だけではなく問題解決の手順を確認できます。
日常生活の予定へ応用できます
この形式は体操教室だけでなく、さまざまな生活場面へ置き換えられます。
たとえば、病院の予約、デイサービスの送迎、電車やバスの出発時刻、家族との待ち合わせ、買い物への外出などです。
本人が実際に予定している外出について、
「何時に出れば間に合いますか?」
と一緒に考えることで、より生活に近い課題へ発展させることもできます。
リハビリ場面で確認したいポイント
専門職が使用する場合には、正答できたかだけでなく、どのように考えたかにも注目できます。
複数の条件を理解できているか、必要な情報を選べているか、逆算する順序を組み立てられるか、途中の時刻を保持できるか、間違いに気づいて修正できるか、どの程度の手掛かりが必要かなどを確認できます。
ただし、このプリントのみで遂行機能障害の有無や程度を判断することはできません。
使用するときの注意点
時刻計算が難しい場合でも、その原因が遂行機能だけとは限りません。
時計の理解、計算能力、注意、記憶など複数の機能が関係する場合があります。
間違えたときにはすぐに答えを伝えるのではなく、
「何時までに着く必要がありますか?」
「そこから何分戻せばよいですか?」
など、一つ前の段階へ戻るような声かけを行う方法があります。
本プリントは正式な神経心理学的検査ではなく、リハビリや自主練習を補助する教材としてご活用ください。
まとめ|予定から逆算して行動を計画する課題
今回のプリントは、体操教室の開始時刻をもとに、到着・移動・準備に必要な時間を整理しながら行動開始時刻を考える遂行機能課題です。
予定時刻だけを見るのではなく、
予定を確認する → 必要な時間を整理する → 逆算する → 行動開始時刻を決める
という一連の流れで取り組みます。
対象者の状態に合わせて、条件の数や手掛かりを調整しながらご活用ください。
リハハウスでは、このほかにも遂行機能、注意、記憶、空間認知、言語などの高次脳機能課題を公開しています。

