このプリントは医療従事者の監修のもと作成されたもので、あくまで自主トレーニングの補助資料です。無理のない範囲で行い、症状や痛みがある場合は医療機関に相談しましょう。
こんな素材がほしい! もっとこんな素材を増やしてほしいなどがありましたら、リクエストしてください!
注意機能のリハビリでは、多くの視覚情報の中から、決められた対象だけを探して選ぶ課題が用いられることがあります。
今回のプリントは「台所の道具チェック」をテーマに、さまざまな調理器具の中から、指定されたイラストだけを見つけて○で囲む注意課題です。
探す対象は、**「フライパン」「木べら」「赤いボウル」**の3種類です。
紙面には鍋、やかん、包丁、計量カップ、泡立て器、まな板など、多くの台所用品が並んでいます。さらに、青や緑のボウルなど、対象と形は同じでも条件に合わないイラストも含まれています。
そのため、単純に「ボウルを探す」のではなく、物の種類や色を確認しながら、指定された対象だけを選ぶことが必要です。
選択性注意、持続性注意、視覚探索などを意識した高次脳機能リハビリの机上課題としてご活用ください。
※本プリントは注意障害や高次脳機能障害を診断・評価するための正式な検査ではありません。対象者の状態に合わせて使用してください。
3種類の台所用品だけを探します
プリントには、日常生活で使用するさまざまな調理器具が配置されています。
その中から、
フライパン・木べら・赤いボウル
だけを探して○で囲みます。
フライパンや木べらは形を確認して探しますが、ボウルについては**「赤色」という条件まで確認する必要があります。**
青色や緑色のボウルを誤って選ばないことも、この課題のポイントです。
選択性注意を意識した視覚探索課題
紙面には、探している物とは異なる調理器具が多数並んでいます。
そのため、目に入った物へ次々と反応するのではなく、
「これは探している対象か?」
と確認しながら進める必要があります。
特に、形が似ている物や色違いの物が混ざっていることで、不要な刺激を飛ばしながら必要な情報だけを選択することが求められます。
こうした特徴から、選択性注意を意識した視覚探索課題として使用できます。
複数の対象を覚えながら探します
今回は1種類だけではなく、3種類の対象を同時に探します。
そのため、探索中も「何を探しているのか」を保持しながら進める必要があります。
途中で分からなくなった場合には、右上の「探すもの」を再確認して構いません。
見本を何度確認するのか、特定の対象だけ忘れていないかといった様子も、専門職が課題中に確認できるポイントです。
視覚探索では探し方にも注目します
正答数だけではなく、どのように紙面全体を見ているかにも注目できます。
左上から右へ順番に探索しているのか、視線がランダムに移動しているのか、一度見た場所を繰り返し確認しているのかなど、探索方法には違いがあります。
見落としが多い場合には、
「左上から順番に見ていきましょう」
など、一定の探索方法を提示することで取り組みやすくなる場合があります。
リハビリ専門職が確認したいポイント
専門職が使用する場合には、指定された対象をすべて見つけられたかだけでなく、見落としや誤選択の特徴にも注目します。
たとえば、赤いボウルと色違いのボウルを混同していないか、フライパンを見落としていないか、紙面の特定の方向に見落としが偏っていないか、後半まで探索を継続できているかなどです。
また、終了後に自分で見直して見落としに気づけるかも確認できます。
難しい場合は探す対象を減らします
3種類を同時に探すことが難しい場合には、まず1種類だけにします。
たとえば、
「最初はフライパンだけを探しましょう」
とし、すべて見つけたあとに木べら、赤いボウルへ進みます。
慣れてきたら2種類、3種類と増やすことで、段階的に難易度を調整できます。
また、最初は紙面の上半分だけを探索するなど、範囲を狭くする方法もあります。
慣れてきたら見直しまで行います
すべて探し終わったら、
「見落としがないか、もう一度確認してください」
と促し、自分で再探索してもらう方法があります。
見直しによって自分で誤りに気づけるか、どのような方法で確認するかを見ることで、単純に対象を探すだけでなく、自己確認を含めた課題へ発展させることができます。
注意課題として使用するときの注意点
本プリントの結果だけで注意機能の状態を判断することはできません。
課題成績には、視力、視覚認知、色の識別、物品の理解、記憶、探索方法なども影響する可能性があります。
対象者の疲労が強い場合には、無理に最後まで続けず、探索範囲や対象数を調整してください。
まとめ|指定された台所用品を探す注意課題
今回のプリントは、さまざまな台所用品の中から、「フライパン」「木べら」「赤いボウル」だけを探して○で囲む注意課題です。
見本を確認する → 探す対象を保持する → 紙面を探索する → 条件に合う物を選ぶ → 見直す
という流れで取り組みます。
選択性注意、持続性注意、視覚探索、複数標的の保持などを意識した高次脳機能リハビリの机上課題としてご活用ください。
リハハウスでは、このほかにも注意障害のリハビリ課題、視覚探索課題、選択性注意課題、記憶課題、遂行機能課題などを公開しています。

