このプリントは医療従事者の監修のもと作成されたもので、あくまで自主トレーニングの補助資料です。無理のない範囲で行い、症状や痛みがある場合は医療機関に相談しましょう。
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注意機能のリハビリでは、多くの視覚情報の中から必要な対象を選び、ほかの刺激に惑わされずに探索する課題が用いられることがあります。
今回のプリントは、上部に示された黒い星印「★」を見本として、紙面に並んだ○・△・□・+などの記号の中から、同じ星印だけをすべて探して○をつける注意課題です。
対象となる記号が明確で、文字や複雑な図形を使った探索課題と比べてルールを理解しやすい構成になっています。そのため、注意課題への導入や、より複雑な抹消課題へ進む前段階の教材としても使いやすい素材です。
選択性注意、持続性注意、視覚探索などを意識した高次脳機能リハビリの机上課題としてご活用ください。
※本プリントは、注意障害や高次脳機能障害を診断・評価するための正式な検査ではありません。対象者の状態や疲労に合わせてご使用ください。
多数の記号から「★」だけを探します
プリント上部には、今回探す対象として黒い星印が示されています。
その下には、○・△・□・+・★が混在して配置されています。
課題では、左上から順番に記号を確認し、見本と同じ「★」を見つけたら○をつけます。すべて探し終えたら、見つけた数を数えて記入します。
ルールはシンプルですが、紙面全体を確認しながら対象だけを選び続ける必要があります。
選択性注意を意識した視覚探索課題
この課題では、多くの記号の中から「★」だけに注意を向けます。
○や△、□などは対象ではないため、必要な刺激と不要な刺激を区別しながら探索する必要があります。
このように、複数の視覚刺激の中から目的となる刺激だけを選択するという点で、選択性注意を意識した課題として活用できます。
見本の星印は黒く塗りつぶされており、ほかの記号との形の違いも比較的分かりやすいため、複雑な記号照合課題より難易度を抑えた設定になっています。
持続性注意にも注目できます
紙面には複数行にわたって記号が並んでいるため、最後まで同じルールで探索を続ける必要があります。
課題前半では正確に探せていても、後半になると星印を見落としたり、確認が雑になったりすることがあります。
そのため、リハビリ専門職が使用する際には、後半まで正確性を維持できているか、探索速度や見落としが変化していないかにも注目できます。
疲労がみられる場合には、上半分のみ実施するなど、課題量を調整してください。
規則的な探索方法を意識してみましょう
記号探索課題では、対象を見つける能力だけでなく、紙面をどのように探索しているかも重要です。
視線がランダムに移動すると、確認した場所が分からなくなり、見落としや重複確認につながることがあります。
その場合には、
「左上から右へ、1行ずつ順番に確認しましょう」
と促すことで、一定の順序で紙面を探索しやすくなります。
必要に応じて、指や定規を使って現在確認している行を示す方法もあります。
リハビリ専門職が確認したいポイント
作業療法士や言語聴覚士などが使用する場合には、最終的な正答数だけではなく、課題中の反応も参考になります。
星印の見落としがどの程度あるか、誤って別の記号へ○をつけていないか、左から右へ規則的に探索できているか、左右・上下で見落としに偏りがないか、課題後半で誤りが増えていないかなどを確認します。
また、課題終了後に自分で見直し、見落としや誤反応を修正できるかも観察できます。
難易度は探索範囲で調整できます
課題が難しい場合には、最初の2~3行だけを対象にして始めます。
反対に簡単な場合には、時間を意識して取り組む、見本を一定時間確認したあとに隠すなどの方法で難易度を調整できます。
ただし、速さだけを求めるのではなく、正確に対象を探せることを基本として使用してください。
見つけたあとに見直してみましょう
すべて探し終えたら、
「○をつけたものは全部★ですか?」
「まだ★が残っていませんか?」
と促して再確認してもらう方法があります。
最後に見つけた数を記入することで、探索・選択・見直し・個数確認まで一連の流れとして取り組めます。
使用するときの注意点
本プリントの結果だけで注意機能の状態を判断することはできません。
視力、視覚認知、探索方法、課題理解、疲労なども結果に影響する可能性があります。
実施時は対象者の状態に合わせ、必要に応じて休憩や課題量の調整を行ってください。
まとめ|星印を探すシンプルな注意・抹消課題
今回のプリントは、○・△・□・+などの記号の中から、見本と同じ黒い星印「★」をすべて探す注意課題です。
見本を確認し、左上から規則的に探索し、対象を選択して○をつけ、最後に見直すという流れで取り組みます。
選択性注意、持続性注意、視覚探索などを意識した高次脳機能リハビリの記号探索・抹消課題としてご活用ください。

