このプリントは医療従事者の監修のもと作成されたもので、あくまで自主トレーニングの補助資料です。無理のない範囲で行い、症状や痛みがある場合は医療機関に相談しましょう。
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昼食の予定に間に合う時刻を考えます
プリントには、外出予定を考えるための条件が示されています。
- 昼食の約束の時刻
- 約束より何分前に到着するか
- 自宅からお店までの移動時間
- 外出準備に必要な時間
これらの情報から、
①何時に家を出るか
②何時から準備を始めるか
を考えます。
大切なのは、表示されている時間を単純に足し引きするだけではなく、どの情報から先に使うのかを整理することです。
「逆算して考える」ことがポイント
日常生活では、予定時刻から逆算して行動する場面が多くあります。
たとえば昼食の約束がある場合でも、約束の時刻に家を出るわけではありません。
まず、
何時に到着しておきたいか
を考えます。
そこから移動時間を戻して出発時刻を考え、さらに準備時間を戻して準備開始時刻を求めます。
考える流れは、
約束の時刻
→ 到着時刻
→ 家を出る時刻
→ 準備を始める時刻
となります。
この課題の進め方
最初に、プリントに書かれている条件を一緒に確認します。
次に、
「お店には何時までに着けばよいですか?」
と問いかけ、到着したい時刻を考えます。
そのあと、
「家からお店まで何分かかりますか?」
と確認し、出発時刻を求めます。
最後に準備時間を確認し、準備開始時刻を考えます。
最初から答えだけを求めるのではなく、一つずつ途中の時刻を整理することで取り組みやすくなります。
遂行機能課題として見るポイント
このプリントでは、正しい時刻を答えられたかだけでなく、答えにたどり着くまでの過程にも注目できます。
たとえば、
「どの情報を最初に使うか」
「途中の時刻を覚えておけるか」
「移動時間と準備時間を区別できるか」
「間違えたときに修正できるか」
などです。
時間計算だけではなく、複数の情報を順序立てて処理する課題として使用できます。
難しい場合は一段階ずつ考えましょう
一度にすべての条件を扱うことが難しい場合には、問題を分けます。
まず、
「何時にお店へ着けばいい?」
だけを考えます。
次に、
「そこから20分前は何時?」
と進めます。
さらに準備開始時刻を考える、というように段階を分けると取り組みやすくなります。
必要に応じて、
- 時刻を紙に書く
- 時計を指で動かして確認する
- 5分・10分単位で戻す
- 支援者と一緒に途中式を書く
といった方法も使用できます。
日常生活の予定管理へ応用できます
今回のような形式は、昼食の約束以外にも幅広く応用できます。
たとえば、
- 家族との待ち合わせ
- 友人との外出
- 病院の予約
- 電車やバスの時間
- デイサービスの送迎
- 趣味や習い事
などです。
本人が実際に予定している外出について、
「何時から準備すれば間に合いますか?」
と一緒に考えると、より生活に近い練習につなげられます。
難易度を上げる方法
課題に慣れてきた場合には、条件を少し増やすこともできます。
たとえば、
「駅まで徒歩10分」
「電車に15分乗る」
「駅から店まで5分」
と、移動を複数の工程に分けます。
また、条件を最初に覚えてから表示を隠したり、
「どういう順番で考えましたか?」
と説明してもらったりすることで、より複雑な課題へ発展させられます。
リハビリ場面で確認したいこと
専門職が使用する場合には、
- 条件を理解できるか
- 必要な情報を選択できるか
- 逆算する順序を考えられるか
- 途中の情報を保持できるか
- 計算後に答えを確認できるか
- 手掛かりによって遂行が変化するか
などにも注目できます。
ただし、時刻計算の難しさには、遂行機能だけでなく、注意・記憶・計算能力・時計の理解などが関係する場合があります。
使用するときの注意点
間違えた場合には、すぐに正解を伝えるのではなく、
「約束は何時でしたか?」
「何分前に着く予定でしたか?」
と、前の段階へ戻る声かけが使えます。
一方で、失敗が続いて負担が大きくなる場合には、時刻を書き出すなど手掛かりを増やしてください。
本プリントは正式な神経心理学的検査ではなく、リハビリや自主練習を補助する教材としてご活用ください。
まとめ|予定から逆算して外出を計画する課題
今回のプリントは、昼食の約束に間に合うように、
到着時刻 → 出発時刻 → 準備開始時刻
を順番に考える遂行機能課題です。
日常的な外出場面を使いながら、時間管理・計画・段取り・見通しを考える練習ができます。
対象者の状態に合わせて、条件の数や声かけの量を調整しながらご活用ください。
リハハウスでは、このほかにも遂行機能、注意、記憶、空間認知、言語などの高次脳機能課題を公開しています。

