このプリントは医療従事者の監修のもと作成されたもので、あくまで自主トレーニングの補助資料です。無理のない範囲で行い、症状や痛みがある場合は医療機関に相談しましょう。
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半側空間無視では、空間の一側にある対象へ注意を向けにくくなり、紙面上の情報だけでなく、食事や整容、更衣、移動などの日常生活場面でも見落としがみられることがあります。
今回のプリントは、左側に並んだイラストを確認し、右側から同じ絵を探して線で結ぶ視覚探索課題です。
左側には、車・バス・自転車・船・飛行機・木・山のイラストが縦に並んでいます。右側にも同じイラストがありますが、並び順が変わっています。
また、紙面左端には青い縦線と矢印を配置しています。左側へ注意を向けるための視覚的な手掛かりとして利用でき、左側の確認 → 右側の探索 → 再び左側へ戻るという視線移動を繰り返す課題として活用できます。
※本プリントは、半側空間無視を診断するための正式な検査ではありません。視野障害や視力、注意機能、視覚認知、課題理解なども結果に影響するため、対象者の状態に合わせてご使用ください。
左側の見本から同じ絵を探します
課題では、まず左側の一番上にあるイラストから確認します。
見本を確認したら右側へ視線を移し、同じ絵を探します。見つけたら、左右にある丸同士を線で結びます。
その後、再び左側へ戻り、次のイラストへ進みます。
このように、
左側を確認する → 右側を探索する → 同じ絵を見つける → 線で結ぶ → 左側へ戻る
という流れを繰り返します。
単純な絵合わせではなく、左右へ視線を動かしながら情報を照合することが今回のポイントです。
半側空間無視の視覚探索練習として
半側空間無視へのアプローチでは、見落としやすい側へ意識的に注意を向けながら、探索範囲を広げていくことが重要になる場合があります。
今回のプリントでは、左端に青い縦線と矢印を配置し、探索を開始する位置を分かりやすくしています。
左側への注意が向きにくい場合には、
「青い線のところまで見てみましょう」
と声をかけ、視覚的な手掛かりとして使用できます。
ただし、最初からすべて誘導するのではなく、まず自発的な探索を確認し、必要に応じて手掛かりを追加すると、対象者の探索方法を確認しやすくなります。
左右への注意移動を意識できます
今回の課題では、左側だけ、あるいは右側だけを見ていても完成しません。
左の見本を確認し、右側から対応する絵を探したあと、次の問題のために再び左側へ戻る必要があります。
そのため、左右への注意の切り替えや視線移動を繰り返す課題として使用できます。
専門職が実施する際には、正答できたかだけでなく、どこまで視線が動いているか、左側へ自発的に戻れているかにも注目するとよいでしょう。
リハビリ専門職が確認したいポイント
作業療法士や言語聴覚士、理学療法士などが使用する場合には、次のような点が参考になります。
- 左側の見本へ自発的に注意を向けられるか
- 左端の青いラインを手掛かりとして利用できるか
- 右側を上から下まで探索できるか
- 左右へ視線を往復できるか
- 一側に見落としが偏っていないか
- 声かけによって探索範囲が変化するか
- 課題終了後に自分で見落としへ気づけるか
最終的な正答数だけでなく、どの位置で見落としたか、どのような探索方法をとったかを見ることも大切です。
難しい場合は課題量を減らします
7組すべてを一度に行うことが難しい場合には、最初は上から2~3組だけを対象にします。
右側を探すときには、
「上から順番に見ていきましょう」
と探索方向を提示する方法もあります。
左側への注意が向きにくい場合には、左端の青いラインを指差したり、プリントの位置を調整したりする方法もあります。
対象者の疲労や集中状態に合わせて、無理なく実施してください。
慣れてきたら手掛かりを減らします
課題に慣れてきたら、青いラインへの声かけを少なくし、自分で左側まで探索できるかを確認します。
すべて線を結んだあとには、
「左側にまだ残っている絵はありませんか?」
と問いかけ、自分で見直してもらう方法もあります。
探索だけでなく、見落としに気づき、自分で修正する過程まで取り入れることで、より実践的な課題として使用できます。
日常生活場面へのつながりも意識します
半側空間無視では、机上課題だけでなく、食事の一側を残す、衣服の一側を見落とす、移動時に一側の障害物へ気づきにくいなど、生活場面で影響がみられることがあります。
そのため、プリント課題では正解することだけを目的にせず、紙面全体を見る方法や、見落としに気づく方法を意識することも重要です。
机上で行った探索方法を、実際のADL場面へどのようにつなげるかを考えながら活用してください。
使用するときの注意点
半側空間無視と視野障害は異なります。
一側の対象を見落としたという結果だけで半側空間無視と判断することはできません。
視野、視力、眼球運動、視覚認知、全般性注意、課題理解、疲労なども考慮し、本プリント単独で評価・診断を行わないようにしてください。
まとめ|左右の同じ絵を結ぶ半側空間無視課題
今回のプリントは、左側のイラストを確認し、右側から同じ絵を探して線で結ぶ視覚探索課題です。
左端の青いラインを手掛かりとして、
左側を見る → 見本を確認する → 右側を探索する → 同じ絵を探す → 線で結ぶ → 左側へ戻る → 見直す
という流れで取り組みます。
半側空間無視への視覚探索、左側への注意喚起、左右への注意移動などを意識した高次脳機能リハビリの補助教材としてご活用ください。

