このプリントは医療従事者の監修のもと作成されたもので、あくまで自主トレーニングの補助資料です。無理のない範囲で行い、症状や痛みがある場合は医療機関に相談しましょう。
こんな素材がほしい! もっとこんな素材を増やしてほしいなどがありましたら、リクエストしてください!
半側空間無視では、空間の一側にある対象へ注意を向けにくくなり、机上課題だけでなく、食事・整容・更衣・移動などの日常生活場面でも一側の情報を見落とすことがあります。
今回のプリントは、左側に並んだイラストを確認し、右側から同じ絵を探して線で結ぶ視覚探索課題です。
左側には、帽子、Tシャツ、ズボン、靴、靴下、バッグ、腕時計が縦に並んでいます。右側にも同じイラストがありますが、順番が入れ替わっています。
左端には青い縦線と矢印を配置しており、左側へ注意を向けるための視覚的な手掛かりとして利用できます。
半側空間無視に対する視覚探索練習や、左右への注意移動を意識した高次脳機能リハビリの補助教材としてご活用ください。
※本プリントは半側空間無視を診断するための正式な検査ではありません。視野障害、視力、視覚認知、注意機能、課題理解なども結果に影響するため、対象者の状態に合わせて使用してください。
左側の絵を確認してから右側を探します
課題では、まず左側の一番上にある見本を確認します。
その後、右側へ視線を移し、同じ絵を探します。対応する絵が見つかったら、左右の丸を線で結びます。
次の問題に進む際には再び左側へ戻り、新しい見本を確認します。
このように、左側を見る → 見本を確認する → 右側を探索する → 同じ絵を見つける → 線で結ぶ → 左側へ戻るという流れを繰り返します。
左右へ視線を行き来する必要があるため、単純な絵合わせだけでなく、左右への注意移動や探索範囲を意識した課題として使用できます。
左側への注意喚起を意識した構成
半側空間無視への机上課題では、見落としやすい側へ注意を向けるために、視覚的な手掛かりを利用することがあります。
今回のプリントでは、紙面左端に青い縦線を配置し、各見本へ向かう矢印を示しています。
左側への探索が不十分な場合には、
「青い線のところまで目を動かしてみましょう」
などと声をかけることで、左側を確認するきっかけとして利用できます。
ただし、毎回すぐに誘導するのではなく、まずは対象者が自発的にどこまで探索できるかを確認し、その後必要に応じて手掛かりを追加するとよいでしょう。
左右への視線移動もポイントです
この課題では、左側の見本を確認したあと、右側にある複数の選択肢から対応する絵を探します。
そのため、視線は一方向だけではなく、左から右、右から左へ何度も移動する必要があります。
専門職が実施する際には、正答できたかだけではなく、左側へ自発的に戻れているか、右側を上から下まで確認できているか、探索範囲が途中で狭くなっていないかにも注目できます。
更衣や身の回り品を使った身近なイラスト
今回の素材には、帽子、Tシャツ、ズボン、靴、靴下、バッグ、腕時計などが使用されています。
これらは日常生活で目にする機会が多く、意味を理解しやすいイラストです。
文字や複雑な図形だけで構成された課題とは異なり、生活に関連した具体的な物品を使って視覚探索に取り組める点が特徴です。
更衣や外出準備などの生活場面について会話を広げながら使用することもできます。
リハビリ専門職が確認したいポイント
作業療法士や言語聴覚士、理学療法士などが使用する場合には、正答数だけでなく課題中の探索方法も確認します。
見るポイントとしては、左側の見本へ自発的に注意を向けられるか、青いラインを手掛かりとして利用できるか、右側を最後まで探索できるか、左右へ視線を往復できるか、一側で見落としが増えていないか、声かけによって探索範囲が変化するか、終了後の見直しで誤りに気づけるかなどがあります。
特に、「どこで見落としたか」「どのように探していたか」を確認することで、その後の課題設定を考えやすくなります。
難しい場合は組数を減らします
7組すべてを一度に行うことが難しい場合には、最初は上から2~3組だけを対象にします。
また、
「右側を上から順番に見てみましょう」
と探索方向を示す方法もあります。
左側への注意が向きにくい場合には、青い縦線を指差したり、プリントの位置を調整したりするなど、対象者の状態に合わせて環境を整えます。
反対に慣れてきた場合には、声かけを減らし、自分で左端まで確認できるかをみます。
見直しまで含めて取り組みます
すべての線を結んだあとに、
「左側にまだ残っている絵はありませんか?」
と促して、自分で確認してもらう方法もあります。
見つけて終わりではなく、探索 → 照合 → 線で結ぶ → 見直すまでを一連の流れとして行うことで、見落としに気づく機会を作ることができます。
使用するときの注意点
紙面の一側を見落としたからといって、それだけで半側空間無視と判断することはできません。
視野障害、視力、眼球運動、視覚認知、全般性注意、疲労、課題理解なども影響する可能性があります。
本プリント単独で評価や診断を行わず、他の評価や日常生活場面での様子とあわせて使用してください。
まとめ|身近な絵を左右で結ぶ半側空間無視課題
今回のプリントは、左側にある衣類や身の回り品のイラストを確認し、右側から同じ絵を探して線で結ぶ視覚探索課題です。
左端の青いラインを手掛かりとして、
左側を確認する → 右側を探索する → 同じ絵を探す → 線で結ぶ → 左側へ戻る → 見直す
という流れで取り組みます。
半側空間無視への視覚探索、左側への注意喚起、左右への注意移動を意識した高次脳機能リハビリの補助教材としてご活用ください。

