このプリントは医療従事者の監修のもと作成されたもので、あくまで自主トレーニングの補助資料です。無理のない範囲で行い、症状や痛みがある場合は医療機関に相談しましょう。
こんな素材がほしい! もっとこんな素材を増やしてほしいなどがありましたら、リクエストしてください!
半側空間無視では、空間の一側にある対象へ注意を向けにくくなり、机上課題や日常生活の中で見落としがみられることがあります。
今回のプリントは、左側に並んだイラストを確認し、右側から同じ絵を探して線で結ぶ課題です。
りんご・鍵・コップ・魚・傘・花・家といった身近で分かりやすいイラストを使用しています。左側の絵を一つずつ確認してから、右側に視線を移し、同じ絵を探して対応させます。
また、紙面左端には青い縦線と矢印を配置しており、左側へ注意を向けるための視覚的な手掛かりとして使用できます。
半側空間無視への視覚探索練習や、左右の情報を照合する机上課題としてご活用ください。
※本プリントは半側空間無視を診断するための正式な検査ではありません。対象者の症状、視野障害、注意機能、理解力、疲労などを考慮し、必要に応じて専門職の判断のもとで使用してください。
左側の絵と同じものを右側から探します
プリントの左側には7種類のイラストが縦に並んでいます。
右側にも同じイラストがありますが、並び順は異なります。
まず左側のイラストを確認し、その後右側へ視線を移動して同じものを探します。見つけたら、左右の丸を線で結びます。
単に同じ絵を見つけるだけでなく、左側を確認する → 右側を探索する → 同じ絵を照合する → 線で結ぶという一連の流れが必要になります。
半側空間無視の視覚探索課題として
半側空間無視への机上課題では、見落としやすい側へ意識的に注意を向けながら、紙面全体を探索する練習が行われることがあります。
今回の素材では、課題を開始する位置を左側に設定しています。
さらに、左端に配置された青い縦ラインと矢印を手掛かりとして、「まず左側を見る」ことを意識しやすい構成にしています。
左側への探索が不十分な場合には、
「青い線まで目を動かしてみましょう」
など、視覚的手掛かりと声かけを組み合わせる方法もあります。
左右を往復する視線移動もポイントです
この課題では、左側だけを見続けるのではなく、左の見本を確認したあとに右側を探索し、再び左側へ戻る必要があります。
そのため、左右への視線移動を繰り返しながら情報を照合する課題として使用できます。
紙面の一側だけに注意が偏っている場合には、どこまで視線が動いているかを確認しながら進めます。
正答したかどうかだけではなく、探索範囲や視線の動き方にも注目すると、課題中の特徴を把握しやすくなります。
リハビリ専門職が確認したいポイント
作業療法士や言語聴覚士、理学療法士などが使用する場合には、結果だけでなく課題中の反応も参考になります。
確認したいのは、左側のイラストを自発的に確認できるか、青いラインを手掛かりとして利用できるか、右側から対応する絵を見つけられるか、左右へ視線を移動できるか、途中で探索範囲が狭くならないか、声かけや指差しによって探索が変化するか、といった点です。
特に、どの位置で見落としが起こりやすいかを確認すると、その後の課題設定を考えやすくなります。
難しい場合は課題量を減らします
7種類すべてを一度に行うことが難しい場合には、最初は2〜3組だけを使用します。
また、右側の選択肢を指で示すのではなく、
「左の絵を見てから、右側を上から順番に探してみましょう」
と探索方法を提示する方法もあります。
左側への注意が向きにくい場合には、左端の青いラインを指差す、紙面を少し左側へ配置するなど、対象者の状態に合わせて調整します。
慣れてきたら手掛かりを減らします
課題に慣れてきた場合には、最初から青いラインを強く意識させるのではなく、まず自発的な探索を確認してから必要に応じて手掛かりを使用する方法もあります。
また、線を結んだあとに、
「左側にまだ残っている絵はありませんか?」
と確認してもらうことで、見直しまで含めた課題として使用できます。
日常生活につながる「探索」を意識する
半側空間無視では、机上課題だけでなく、食事、整容、更衣、移動などさまざまな生活場面で一側の対象を見落とすことがあります。
そのため、プリント課題では単に正解を増やすことだけを目的とせず、紙面全体を確認する、見落としに気づく、一定の順序で探索するといった方法を意識することが大切です。
机上課題で行った探索方法を、実際の生活場面へどのようにつなげるかを考えながら活用してください。
使用するときの注意点
半側空間無視と視野障害は異なるため、見落としがあるという理由だけで半側空間無視と判断することはできません。
視力、視野、眼球運動、注意機能、視覚認知、課題理解なども結果に影響します。
本プリント単独で評価や診断を行わず、対象者全体の状態を確認しながら使用してください。
まとめ|左右を探索して同じ絵を結ぶ半側空間無視課題
今回のプリントは、左側のイラストを確認し、右側から同じ絵を探して線で結ぶ視覚探索課題です。
左端の青いラインを視覚的な手掛かりとして使用しながら、
左側を確認する → 右側を探索する → 同じ絵を照合する → 線で結ぶ → 見直す
という流れで取り組みます。
半側空間無視への視覚探索、左右への注意移動、探索範囲の拡大などを意識した高次脳機能リハビリの補助教材としてご活用ください。

