このプリントは医療従事者の監修のもと作成されたもので、あくまで自主トレーニングの補助資料です。無理のない範囲で行い、症状や痛みがある場合は医療機関に相談しましょう。
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日常生活の絵から動詞を考える課題です
今回のプリントには、身近な生活動作を表した6つのイラストがあります。
たとえば、
- 男の人が顔を洗う
- 女の人が髪をとかす
- 男の人が歯をみがく
- 女の人が靴をはく
- 男の人が上着を着る
- 女の人が手をふく
といった場面です。
イラストの下には「男の人が 顔を( )。」のような文章があり、空欄に入る動詞を考えます。
この課題の進め方
まずイラストを見て、人物が何をしているか確認します。
次に文章を読み、空欄に入ることばを考えます。
基本的には、
- イラストを見る
- 人物や物を確認する
- 何をしているか考える
- 空欄に入る動詞を声に出す
- 完成した文章を読む
- 必要に応じて動詞を書く
という流れです。
書字が難しい場合には、発話だけで取り組んでも構いません。
ポイントは「動詞を自分で想起する」こと
これまでの「動詞選択課題」では、提示された2つのことばから正しい動詞を選びました。
今回の課題では選択肢がないため、イラストと文章を手掛かりに適切な動詞を自分で想起する必要があります。
たとえば、
「男の人が 歯を( )。」
という文章と歯みがきの絵から、「みがく」ということばを考えます。
選択式よりも手掛かりが少ないため、次の段階の課題としても使いやすい形式です。
「誰が・何を・どうする」を整理しよう
文章を考えるときは、
誰が + 何を + どうする
の順に整理すると分かりやすくなります。
たとえば、
男の人が + 顔を + 洗う
という構造です。
動詞が出にくい場合には、
「誰ですか?」
「何をしていますか?」
「顔をどうしていますか?」
と、一つずつ確認すると考えやすくなります。
ADL場面を使った身近な言語課題
今回扱っているのは、洗顔・整髪・歯みがき・更衣などの日常的な場面です。
そのため、課題終了後に実際の生活について話を広げることもできます。
たとえば、
「朝は何をしますか?」
「髪を整えるときは何を使いますか?」
「外出するときは何を着ますか?」
など、イラストをきっかけに会話へつなげる方法もあります。
ことばが出にくい場合のヒント
すぐに動詞が出ない場合には、答えを伝える前にヒントを調整できます。
たとえば、
- 動作をジェスチャーで示す
- 道具の名前を確認する
- 最初の音を伝える
- 2択を提示する
- 支援者が文章の途中まで読む
といった方法があります。
「髪を……“と”から始まります」のように少しずつ手掛かりを増やす方法もあります。
失語症の方に使用する場合
失語症では、ことばの理解・想起・発話・書字など、難しさの現れ方には個人差があります。
そのため同じプリントでも、
- 動詞を口頭で答える
- 支援者のことばを復唱する
- 2択から選ぶ
- 空欄に書く
- 完成した文章を音読する
など、対象者に合わせて使い方を変更できます。
正答数だけではなく、どの程度の手掛かりがあると動詞を想起できるかを確認しながら進めることもできます。
難易度を調整する方法
難しい場合には、最初の一文字を示したり、選択肢を追加したりすると取り組みやすくなります。
反対に慣れてきた場合には、
- イラストだけを見て文章を作る
- 過去形にする
- 「いつ」「どこで」を追加する
- 主語を変更する
- さらに長い文章へ発展させる
といった使い方ができます。
たとえば、
「男の人が歯をみがく」
から、
「朝、男の人が洗面所で歯をみがいています」
のように文章を広げることもできます。
使用するときの注意点
選択肢のない動詞想起課題は、回答までに時間がかかることがあります。
すぐに答えを提示せず、対象者に合わせて考える時間を設けてください。
書字が難しい場合には、無理に書く必要はありません。発話や指差しなど、取り組みやすい方法へ調整してください。
本プリントは失語症や高次脳機能障害を診断するための正式な検査ではありません。課題結果だけで医学的な判断を行わないようにしてください。
まとめ|身近な動作から動詞を考えよう
今回のプリントは、日常生活のイラストを見て適切な動詞を想起し、文章を完成させる言語課題です。
「洗う」「とかす」「みがく」「はく」「着る」「ふく」など、生活の中で使う動詞を扱っています。
絵と文章を手掛かりにことばを考え、必要に応じて発話・音読・書字へつなげてみましょう。
リハハウスでは、このほかにも言語・記憶・注意・遂行機能・空間認知・半側空間無視などの高次脳機能課題を公開しています。

