このプリントは医療従事者の監修のもと作成されたもので、あくまで自主トレーニングの補助資料です。無理のない範囲で行い、症状や痛みがある場合は医療機関に相談しましょう。
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日常生活の場面から動詞を考える課題です
今回のプリントには、6つの身近な生活場面が描かれています。
- 男の人がドアを開ける
- 女の人が植木鉢を持つ
- 男の人が手紙をポストに入れる
- 女の人が荷物を包む
- 男の人がボタンを押す
- 女の人が鍵を回す
イラストの下には、
「男の人が ボタンを( )。」
のような文章があります。
絵を見て人物が何をしているかを考え、空欄に入ることばを答えます。
この課題の進め方
まずイラストを確認し、人物・物・動作に注目します。
次に文章を読み、空欄に入る動詞を考えます。
基本的には「イラストを見る → 何をしているか考える → 動詞を声に出す → 文として確認する → 必要に応じて書く」という流れです。
書字が難しい場合には、発話だけでも使用できます。
ポイントは「動詞を自分で想起する」こと
今回の課題には選択肢がありません。
そのため、
「ドアを……?」
「荷物を……?」
「ボタンを……?」
と、イラストと文章から適切な動詞を自分で考えます。
2択などの動詞選択課題と比べて手掛かりが少ないため、動詞を自発的に想起する段階の課題として使いやすい形式です。
名詞と動詞の組み合わせも手掛かりになります
文章に書かれている名詞は、動詞を考えるための大切な手掛かりです。
たとえば、
ドア → 開ける
ポスト → 入れる
荷物 → 包む
ボタン → 押す
といった関係があります。
ことばがすぐに出ない場合には、「これは何ですか?」「何に使いますか?」「何をしていますか?」と順番に確認すると、答えにつながることがあります。
「誰が・何を・どうする」に分けて考えよう
文を完成させるときには、
誰が + 何を + どうする
という形に分けると整理しやすくなります。
たとえば、
男の人が + ボタンを + 押す
という構造です。
「何をしていますか?」という質問だけでは難しい場合には、
「何がありますか?」
「男性は指で何をしていますか?」
など、具体的な質問に変えてみる方法もあります。
日常生活に関連したことばを扱っています
今回の課題は、生活場面との結びつきが強い内容です。
ドアを開ける、鍵を操作する、郵便物を出すなど、日常生活で経験しやすい場面が多く含まれています。
課題終了後に、
「家の鍵はどのように開けますか?」
「手紙を出すときはどこに入れますか?」
「プレゼントを包んだことはありますか?」
など、実生活に関連する会話へ広げることもできます。
失語症の方に使用する場合の工夫
失語症では、場面の意味は分かっていても、動詞がすぐに出てこない場合があります。
その際には、ジェスチャーを見せる、最初の音を提示する、2つの動詞から選んでもらう、支援者が文章の途中まで読むなど、手掛かりを調整できます。
正答できたかどうかだけではなく、どの程度の手掛かりがあると適切な動詞を想起できるかを確認しながら使用する方法もあります。
難易度を調整する方法
難しい場合には、動詞の最初の一音を提示したり、2択形式へ変更したりすると取り組みやすくなります。
慣れてきた場合には、イラストだけを見て一文を作ったり、「いつ」「どこで」などの情報を加えたりして難易度を上げられます。
たとえば、
「男の人が手紙をポストに入れる」
から、
「仕事へ行く途中で、男の人が手紙をポストに入れています」
のように文章を広げることもできます。
リハビリ場面で確認したいポイント
作業療法や言語聴覚療法などで使用する場合には、イラストの状況理解、名詞の理解、適切な動詞の想起、文としての表現、想起した動詞の書字などに注目できます。
ただし、このプリント単独で言語機能を評価・診断するものではありません。
使用するときの注意点
選択肢のない動詞想起課題は、答えが出るまでに時間がかかることがあります。
すぐに正解を提示せず、対象者に合わせて十分な時間を設けてください。
発話や書字が難しい場合には、選択式へ変更するなど、無理のない方法で使用してください。
本プリントは失語症や高次脳機能障害を診断するための正式な検査ではありません。課題結果のみで医学的な判断を行わないようにしてください。
まとめ|身近な生活動作から動詞を考えよう
今回のプリントは、日常生活のイラストから適切な動詞を想起し、文章を完成させる言語課題です。
「開ける」「持つ」「入れる」「包む」「押す」「回す」など、生活の中でよく使用する動詞を扱っています。
イラストと文章を手掛かりにしながら、動詞の想起から発話・文完成・書字へつなげて活用できます。
リハハウスでは、このほかにも言語・記憶・注意・遂行機能・空間認知・半側空間無視などの高次脳機能課題を公開しています。

