このプリントは医療従事者の監修のもと作成されたもので、あくまで自主トレーニングの補助資料です。無理のない範囲で行い、症状や痛みがある場合は医療機関に相談しましょう。
こんな素材がほしい! もっとこんな素材を増やしてほしいなどがありましたら、リクエストしてください!
はじめに
今回リハハウスでは、8個のイラストを60秒間覚え、その後に記憶した内容について答える高次脳機能の記憶課題プリントを作成しました。
左側には、みかん・チューリップ・水筒・財布・めがね・目覚まし時計・木のスプーン・靴の8個のイラストが配置されています。
まず60秒間、イラストを見て覚えます。その後、中央の線でプリントを折るなどして左側を隠し、右側の問題へ答えていきます。
今回の課題では、単純に「何があったか」を思い出すだけではなく、「青いもの」「足にはくもの」など、物の特徴を手掛かりに思い出す問題が含まれています。
イラスト数は8個で、リハハウスの記憶課題では【ふつう】の難易度として取り組める構成です。
※本プリントのみで記憶障害や高次脳機能障害を評価・診断することはできません。
この記憶課題の内容
60秒間イラストを確認したあと、次のような問題に取り組みます。
- 覚えている物を思い出して書く
- 青いものが何だったか答える
- 足にはくものが何だったか答える
- イラストが全部で何個あったか答える
- 選択肢と覚えた内容を照らし合わせる
今回の特徴は、位置関係だけではなく、色や用途といった意味的な特徴から記憶をたどる問題が含まれていることです。
今回のプリントの特徴
1.8個のイラストで取り組みやすい
これまでの「むつかしい」課題では10個程度のイラストを使用していましたが、今回は8個です。
覚える情報量が少し抑えられているため、より取り組みやすい記憶課題として活用できます。
2.特徴を手掛かりに思い出す
「青いものは何でしたか?」という問題では、物の名前だけでなく、色の情報も含めて覚えていたかを確認します。
また、「足にはくものは何でしたか?」では、物の用途を手掛かりに記憶した内容を思い出します。
「何があったか」をそのまま聞く場合とは異なる方法で記憶をたどる課題になっています。
3.自由に思い出す問題と選択式を組み合わせる
最初の問題では、選択肢を見ずに覚えている物を自由に書きます。
一方、最後の問題ではイラストを見ながら、覚えた内容と照らし合わせます。
手掛かりがない状態と、選択肢がある状態の両方で取り組める構成です。
リハビリで活用するときのポイント
作業療法などの認知課題として使用するときは、正解数だけではなく、どのように覚えようとしていたかにも注目できます。
たとえば、
- 左から順番に見ているか
- イラストの名前を声に出しているか
- 色や形に注目しているか
- 「食べ物」「身につける物」などに分類しているか
- ヒントがあると思い出しやすくなるか
などです。
答えが出にくい場合には、
「何色の物がありましたか?」
「身につける物はありましたか?」
など、答えそのものを示さず、記憶をたどるための手掛かりを提示する方法があります。
難易度を調整する方法
やさしくする場合
- 覚える時間を長くする
- イラストの名前を一緒に確認する
- 4個ずつに分けて覚える
- 書字ではなく口頭で答える
- 色や用途のヒントを提示する
難しくする場合
- 覚える時間を短くする
- 回答まで少し時間を空ける
- ヒントを減らす
- どこにあったかまで説明してもらう
対象者の状態や理解度に合わせて調整してください。
使用するときの注意点
記憶課題は、取り組む方によって感じる難しさが大きく異なります。
疲労や集中力の低下がみられた場合には無理に続けず、休憩を入れる、問題数を減らすなど調整してください。
また、本プリントは記憶障害や高次脳機能障害を診断するための正式な検査ではありません。
本課題の結果だけで医学的な判断を行わず、リハビリテーションで使用する補助教材としてご活用ください。
まとめ
今回紹介したNo. B-00153は、**8個のイラストを60秒間覚え、その後にさまざまな質問へ答える高次脳機能の記憶課題プリント【ふつう】**です。
今回の課題では、
- 見た物を思い出す
- 色を手掛かりに思い出す
- 用途から物を思い出す
- 個数を確認する
- 選択肢と記憶を照らし合わせる
といった方法で取り組めます。
リハハウスでは、このほかにも記憶・注意・遂行機能・空間認知・半側空間無視・言語などの高次脳機能課題を公開しています。
対象者の状態や理解度に合わせながら、日々のリハビリテーションにご活用ください。

