このプリントは医療従事者の監修のもと作成されたもので、あくまで自主トレーニングの補助資料です。無理のない範囲で行い、症状や痛みがある場合は医療機関に相談しましょう。
こんな素材がほしい! もっとこんな素材を増やしてほしいなどがありましたら、リクエストしてください!
はじめに
園芸やガーデニングを行うときには、手袋やじょうろ、スコップなど、必要な道具を準備する場面があります。
今回リハハウスでは、園芸の準備場面を30秒間見て覚え、その後に記憶した内容について答える高次脳機能の記憶課題プリントを作成しました。
左側のイラストには、作業台の上に、
- 手袋
- じょうろ
- 種の袋
- スコップ
- 帽子
- 植木鉢
の6つが配置されています。
さらに、背景には木箱や作業台も描かれています。
まず30秒間イラスト全体を見て覚え、その後は左側を隠して右側の問題へ進みます。
今回の特徴は、園芸用品の種類だけでなく、木箱や作業台の色まで思い出す必要があることです。
※本プリントのみで記憶障害や高次脳機能障害を評価・診断することはできません。
この記憶課題の内容
最初に、左側の「園芸の準備」の場面を30秒間見て覚えます。
その後、右側に並んだ9個のイラストから、実際に左側にあった6つの物を選びます。
選択肢には、
- 長靴
- 熊手
- スプレーボトル
など、最初の場面にはなかった物も含まれています。
さらに、
- 木箱は何色だったか
- 作業台は何色だったか
という問題にも答えます。
そのため、園芸用品だけに注目するのではなく、場面全体を見ながら周囲の情報まで覚えることがポイントです。
今回のプリントの特徴
1.「園芸の準備」という場面で覚える
今回の課題では、単独のイラストを並べるのではなく、園芸作業を始める前の準備場面として構成しています。
「植物に水をあげる物」「土を扱う道具」「身につける物」など、それぞれの用途を関連付けながら覚える方法もあります。
場面として情報をまとめることで、自分なりの覚え方を考えながら取り組めます。
2.9個の選択肢から6個を探す
右側には9個の候補があり、その中から実際に見た6個を選択します。
何も見ずにすべて思い出す形式とは異なり、提示された物と先ほどの記憶を照らし合わせながら判断する課題になっています。
似た園芸用品も選択肢に含まれているため、「園芸用品なら何でも選ぶ」のではなく、実際に見た物かどうかを確認する必要があります。
3.道具以外の色も覚える
今回の課題では、園芸用品だけでなく木箱や作業台の色についても質問されます。
物の名前を覚えることに集中すると、背景の情報まで確認していないこともあります。
そのため、中心となる物だけでなく、周囲の特徴にも目を向けることがポイントになります。
リハビリで活用するときのポイント
作業療法などの認知課題として使用する場合には、正解数だけではなく、どのように場面を見て覚えようとしているかにも注目できます。
たとえば、
- 左から順番に確認しているか
- 道具の名前を声に出しているか
- 用途ごとに整理して覚えているか
- 木箱や作業台など背景にも注意を向けているか
- 選択肢を一つずつ確認しているか
などです。
思い出しにくい場合には、
「水をあげるときに使う物はありましたか?」
「手につける物はありましたか?」
など、答えそのものを伝えず、思い出すための手掛かりを提示する方法があります。
難易度を調整する方法
やさしくする場合
- 30秒より長く見てもらう
- 最初に道具の名前を一緒に確認する
- まずは6つの物だけを覚える
- 色の問題を省く
- 選択肢を減らす
難しくする場合
- 覚える時間を短くする
- 選択肢を見る前に6個すべて答えてもらう
- 物が置かれていた位置まで思い出してもらう
- 道具そのものの色についても追加で質問する
対象者の状態や理解度に合わせて調整してください。
使用するときの注意点
今回のプリントでは、6つの園芸用品に加えて、木箱や作業台の色も覚える必要があります。
複数の情報を一度に覚えることが負担になる場合には、最初は「何があったか」だけに取り組み、慣れてから色の問題を追加する方法もあります。
疲労や集中力の低下がみられた場合には、無理に続けず休憩を入れるなど調整してください。
また、本プリントは記憶障害や高次脳機能障害を診断するための正式な検査ではありません。
本課題の結果だけで医学的な判断を行わず、リハビリテーションで活用する補助教材としてご使用ください。
まとめ
今回紹介したプリントは、園芸の準備場面を30秒間覚え、その後に園芸用品や色について答える高次脳機能の記憶課題です。
課題では、
- 園芸用品を覚える
- 選択肢から実際に見た物を探す
- 木箱の色を思い出す
- 作業台の色を思い出す
- 場面全体の情報を整理する
といった方法で取り組めます。
「園芸の準備」という具体的な生活場面をテーマにしているため、食事・旅行・入浴などとは異なる場面記憶課題として活用できます。
リハハウスでは、このほかにも記憶・注意・遂行機能・空間認知・半側空間無視・言語などの高次脳機能課題を公開しています。
対象者の状態や理解度に合わせながら、日々のリハビリテーションにご活用ください。

