このプリントは医療従事者の監修のもと作成されたもので、あくまで自主トレーニングの補助資料です。無理のない範囲で行い、症状や痛みがある場合は医療機関に相談しましょう。
こんな素材がほしい! もっとこんな素材を増やしてほしいなどがありましたら、リクエストしてください!
3つの売り場を順番に回ってレジへ
プリント上部には、通る順番が示されています。
① 野菜売り場
↓
② 魚売り場
↓
③ 牛乳売り場
↓
レジ
まずこの順番を確認してからスタートします。
途中でレジに近い道を見つけても、指定された3か所を順番に通っていなければ課題は完了しません。
そのため、単純な迷路とは異なり、複数の目的を順序立てて進めることが必要になります。
この課題の進め方
最初に、上部に書かれた「通る順番」を確認します。
そのあと、スタート地点から線を引きながら野菜売り場を目指します。到着したら魚売り場、次に牛乳売り場へ進み、最後にレジへ向かいます。
基本的な流れは、
- 通る順番を確認する
- 野菜売り場へ進む
- 魚売り場へ進む
- 牛乳売り場へ進む
- レジを目指す
となります。
すぐに鉛筆で線を引かず、まず指で経路をたどってから取り組む方法もあります。
「次にどこへ行くか」を保持する
今回の課題では、迷路の経路探索に加えて、次の目的地を覚えておくことがポイントになります。
たとえば野菜売り場に到着したあと、
「次はどこへ行きますか?」
と確認します。
答えに迷う場合は、プリント上部の順番を見直して構いません。
一方、難易度を上げたい場合には、最初に順番を覚えてもらい、その後は順番の表示を隠して進める方法もあります。
進む前に経路を考えてみましょう
目の前の道だけを見て進むと、行き止まりに入る場合があります。
そこで、
「この道を進むと魚売り場へ行けそうですか?」
「右と左なら、どちらがよさそうですか?」
と、少し先の経路を考えてから進んでもらう方法があります。
考える → 選ぶ → 進む → 間違っていたら修正する
という流れを意識することで、計画を立てながら取り組む課題として活用しやすくなります。
買い物場面をイメージしやすい課題
野菜、魚、牛乳、レジという、スーパーでよく目にする場面を使用しています。
課題終了後には、
「スーパーでは最初に何を買いますか?」
「普段はどの売り場によく行きますか?」
「買い物の最後はどこへ行きますか?」
など、日常生活に関連した会話へ広げることもできます。
単なる図形迷路ではなく、身近な買い物場面をイメージしながら取り組めることが特徴です。
難しい場合の調整方法
課題が難しい場合には、手掛かりを増やします。
たとえば、
- 次の売り場をその都度伝える
- 目的地を指差して確認する
- 1か所ずつ目標を設定する
- 指で経路をたどってから線を引く
- 行き止まりに近づいたところで声をかける
などの方法があります。
一度に3つの順序を保持することが難しい場合は、**「まず野菜売り場まで行きましょう」**と1つずつ進めても構いません。
慣れてきたら難易度を上げる
課題に慣れてきた場合には、支援を少なくすることで難易度を調整できます。
たとえば、
- 順番を覚えてから取り組む
- 目的地までの経路を先に説明してもらう
- 間違いに自分で気づいて修正する
- できるだけ無駄の少ない経路を考える
などです。
さらに、
「なぜこちらの道を選びましたか?」
と尋ねることで、自分の考えや計画をことばで説明する課題へ発展させることもできます。
リハビリ場面で確認したいポイント
作業療法などで使用する場合には、レジまで到達できたかだけでなく、
- 指示された順番を理解できるか
- 順番を途中まで保持できるか
- 次の目的地を自分で確認できるか
- 先を見ながら経路を選択できるか
- 行き止まりに気づけるか
- 間違えたあとに修正できるか
- どの程度の手掛かりが必要か
など、課題への取り組み方にも注目できます。
ただし、このプリントのみで遂行機能障害の有無や程度を判断することはできません。
使用するときの注意点
間違った経路を選んだ場合には、すぐに正解を教えるのではなく、
「次に行く場所はどこでしたか?」
「この先に進めそうですか?」
など、本人が気づけるような声かけを行う方法があります。
一方で、失敗が続いて負担が大きくなる場合には、早めに手掛かりを増やしてください。
本プリントは正式な神経心理学的検査ではなく、リハビリや自主練習を補助する教材としてご活用ください。
まとめ|買い物場面を使った順序・計画課題
今回のプリントは、
野菜売り場 → 魚売り場 → 牛乳売り場 → レジ
という順番を守りながら迷路を進む遂行機能課題です。
単純な迷路に、順序を保持する・次の行動を選ぶ・経路を計画する・間違いを修正するといった要素を組み合わせています。
対象者の状態に合わせて、順番の提示方法や声かけの量を調整しながらご活用ください。
リハハウスでは、このほかにも遂行機能、注意、記憶、空間認知、言語などの高次脳機能課題を公開しています。

