このプリントは医療従事者の監修のもと作成されたもので、あくまで自主トレーニングの補助資料です。無理のない範囲で行い、症状や痛みがある場合は医療機関に相談しましょう。
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美容院の予約時刻から逆算する課題です
プリントには、予定を考えるために必要な情報が示されています。
- 美容院の予約時刻
- 予約の何分前に到着するか
- 自宅から美容院までの移動時間
- 出かける準備に必要な時間
これらを確認しながら、
「何時に家を出ればよいか」
そして、
「何時から準備を始めればよいか」
を考えます。
複数の条件を順番に整理する必要があるため、時間計算だけではなく、予定管理や段取りを考える課題として使用できます。
ポイントは「予定から逆向きに考える」こと
日常生活では、「今から30分後は何時か」という計算だけでなく、予定に間に合わせるために逆算する場面が多くあります。
今回の課題では、
予約時刻
↓
到着したい時刻
↓
家を出る時刻
↓
準備を始める時刻
という順番で考えていきます。
最終的な予定から一つずつ時間を戻していくことで、「いつ行動を始めればよいか」を考えます。
この課題の進め方
まず、美容院の予約時刻を確認します。
次に、「何分前に到着する必要があるか」を確認し、実際に美容院へ着いておきたい時刻を考えます。
そこから自宅から美容院までの移動時間を引き、家を出る時刻を求めます。
最後に、外出準備に必要な時間をさらに戻し、準備を開始する時刻を考えます。
一度にすべて計算するのではなく、1段階ずつ答えを整理すると取り組みやすくなります。
遂行機能課題として活用するポイント
このプリントでは、「計算できたか」だけでなく、どの情報をどの順番で使うかを考える必要があります。
たとえば、
「まず何を確認しますか?」
「次に何分戻しますか?」
「準備時間はどこで使いますか?」
と問いかけることで、問題解決の過程も確認できます。
時間管理・計画・順序化・見通しを含んだ課題として活用できます。
難しい場合は段階を分けましょう
課題が難しい場合には、最初からすべての条件を扱う必要はありません。
まず、
「美容院には何時までに着けばよいですか?」
だけを考えます。
次に、
「そのためには何時に家を出しますか?」
と一段階ずつ進めます。
必要に応じて、
- 紙に時刻を書き出す
- 時計を使って確認する
- 10分・15分・30分と区切って戻す
- 支援者と一緒に計算する
などの方法も使えます。
慣れてきたら手掛かりを減らす
課題に慣れてきた場合には、少しずつ難易度を上げることもできます。
たとえば、
- 条件を一度読んでから隠す
- 計算途中の時刻を頭の中で保持する
- 準備時間や移動時間を複数設定する
- 予定を自分で順番に説明する
などです。
また、
「なぜその時刻に家を出すのですか?」
と尋ねることで、計算結果だけでなく考え方を説明する課題へ発展できます。
日常生活に近い時間管理練習へ
この形式は、美容院以外の予定にも応用できます。
たとえば、
- 病院の予約
- 電車やバスの出発
- デイサービスの送迎
- 家族との待ち合わせ
- 買い物
- 趣味や習い事
などです。
本人の実際の予定を使って、
「何時から準備すれば間に合いますか?」
と一緒に考えると、より生活場面に近い練習へつなげることができます。
リハビリ場面で確認したいポイント
専門職が使用する場合には、答えの正誤だけではなく、
- 複数の条件を理解できるか
- 必要な情報を選べるか
- 時間を逆算する順序が分かるか
- 途中の時刻を保持できるか
- 間違いに気づいて修正できるか
- どの程度の手掛かりが必要か
などにも注目できます。
ただし、時刻計算が難しい理由には、遂行機能だけでなく、注意・記憶・計算能力・時計の理解などが関係する場合があります。
本プリントのみで遂行機能障害の有無や程度を判断することはできません。
使用するときの注意点
間違えた場合には、すぐに正解を伝えるのではなく、
「美容院には何時までに着けばよいですか?」
「そこから移動時間を戻すと何時ですか?」
と、1つ前の段階へ戻るような声かけが使えます。
一方で、何度も失敗して負担が大きくなる場合には、時刻を書き出すなど手掛かりを増やしてください。
本プリントは正式な神経心理学的検査ではなく、リハビリや自主練習を補助する教材としてご活用ください。
まとめ|予定から逆算して行動開始時刻を考える
今回のプリントは、美容院の予約時刻をもとに、
到着時刻 → 出発時刻 → 準備開始時刻
を順番に逆算する遂行機能課題です。
予定に間に合わせるために、必要な時間を整理しながら行動を計画します。
対象者の状態に合わせて手掛かりや条件の数を調整し、時間管理・計画・段取りを考える課題としてご活用ください。
リハハウスでは、このほかにも遂行機能、注意、記憶、空間認知、言語などの高次脳機能課題を公開しています。

