このプリントは医療従事者の監修のもと作成されたもので、あくまで自主トレーニングの補助資料です。無理のない範囲で行い、症状や痛みがある場合は医療機関に相談しましょう。
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注意機能のリハビリでは、たくさんの視覚情報の中から必要な対象を探し、似ているものとの違いを見分ける課題が用いられることがあります。
今回のプリントは、上部に示されたカップとケーキの見本を確認し、下に並ぶ多数のイラストの中から、見本とまったく同じものだけを探して○で囲む注意課題です。
紙面には、色の異なるカップや皿、果物や装飾が異なるケーキなど、見本とよく似たイラストが多数配置されています。
そのため、単純に「カップ」「ケーキ」を探すのではなく、色・模様・皿の色・果物・配置など細かな特徴まで確認して判断することが必要です。
選択性注意、持続性注意、視覚探索、視覚的照合などを意識した高次脳機能リハビリの机上課題としてご活用ください。
※本プリントは、注意障害や高次脳機能障害を診断・評価するための正式な検査ではありません。対象者の状態や疲労に合わせてご使用ください。
見本とまったく同じイラストを探します
プリント上部には、探す対象となる2種類の見本があります。
ひとつは緑色のカップと黄色い受け皿、もうひとつはいちごのショートケーキと青い皿です。
下のマスには、それらと似たカップやケーキが多数並んでいます。
見た目が似ていても、カップの色、受け皿の色、ケーキの果物、皿の色などが異なるものがあります。
課題では、見本と細部まで一致するものだけを選ぶことがポイントです。
選択性注意を意識した視覚探索課題
紙面には、正解とよく似たイラストが多数あります。
たとえば、緑色のカップでも受け皿の色が異なるものや、いちごのケーキでも皿の色やいちごの数が違うものがあります。
そのため、
「似ているから選ぶ」のではなく、「見本と同じかを確認して選ぶ」
必要があります。
多くの視覚情報の中から必要な対象だけを選択するという点で、選択性注意を意識した課題として活用できます。
細かな違いを見比べることがポイントです
今回の課題では、大まかな形だけを見ていると誤答しやすくなります。
カップでは、色、縁の模様、取っ手、受け皿などを確認します。
ケーキでは、上の果物、クリーム、断面の果物、皿の色などを見比べます。
つまり、
見本を確認する → 特徴を見る → 候補と比較する → 一致しているか判断する
という流れを繰り返します。
この「見本との照合」が、単純な抹消課題や絵探しとは異なる特徴です。
持続性注意にも注目できます
紙面には多くのイラストが並んでいるため、最後まで注意を保ちながら探索を続ける必要があります。
前半では細部まで確認できていても、後半になると「似ているから」という理由で誤って選択したり、正しい対象を見落としたりする場合があります。
そのため、専門職が使用する際には、課題後半まで正確性を維持できているかにも注目できます。
視覚探索では探し方も確認できます
すべての正解を見つけられたかだけではなく、どのような順番で紙面を確認しているかも見るポイントです。
左上から右へ順番に探索しているのか、視線があちこちに移動しているのか、一度確認した場所を何度も見直しているのかなど、探索方法には違いがあります。
見落としが多い場合には、
「左上から1マスずつ順番に見ていきましょう」
と探索方法を提示することもできます。
リハビリ専門職が確認したいポイント
作業療法士や言語聴覚士などが使用する場合には、正答数だけでなく、誤答の特徴や課題の進め方にも注目できます。
見本を正確に比較できるか、色や模様の違いに気づけるか、似た対象を誤って選ばないか、紙面の特定の場所に見落としが偏らないかなどを確認します。
また、見本を何度確認する必要があるか、終了後に自分で見直して誤りを修正できるかも、課題の難易度を考える参考になります。
難しい場合は範囲や対象を減らします
課題が難しい場合には、最初はカップだけ、またはケーキだけを探す方法があります。
紙面全体ではなく、上半分だけを対象にすることもできます。
見本との照合が難しい場合には、
「カップの色は同じですか?」
「お皿の色も同じですか?」
など、確認するポイントを一つずつ提示すると取り組みやすくなります。
慣れてきたら、徐々に手掛かりを減らしていきます。
見つけたあとに見直す課題へ
すべて探し終わったあとに、
「○をつけたものは、本当に見本と同じですか?」
と促し、自分で再確認してもらう方法もあります。
さらに最後に「見つけた数」を数えて記入することで、探索だけでなく自己確認まで含めた課題として取り組めます。
使用するときの注意点
本プリントの結果だけで注意機能の状態を判断することはできません。
課題成績には、視力、色の認識、視覚認知、記憶、探索方法なども影響する可能性があります。
疲労によって後半に見落としが増える場合には、無理に最後まで続けず、探索範囲や課題量を調整してください。
まとめ|見本と照合しながら探す注意課題
今回のプリントは、見本として示されたカップとケーキを確認し、多数の似たイラストの中からまったく同じものだけを探す注意課題です。
見本を見る → 特徴を確認する → 紙面を探索する → 見本と照合する → 一致する対象を選ぶ → 見直す
という流れで取り組みます。
選択性注意、持続性注意、視覚探索、視覚的照合などを意識した高次脳機能リハビリの机上課題としてご活用ください。
リハハウスでは、このほかにも注意障害のリハビリ課題、視覚探索課題、選択性注意課題、記憶課題、遂行機能課題などを公開しています。

