このプリントは医療従事者の監修のもと作成されたもので、あくまで自主トレーニングの補助資料です。無理のない範囲で行い、症状や痛みがある場合は医療機関に相談しましょう。
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注意機能のリハビリでは、多くの視覚情報の中から目的となる対象を見つけ、よく似た刺激との違いを見分ける課題が用いられることがあります。
今回のプリントは、左側に示された魚の見本を確認し、右側に並んだ多数の魚の中から、見本とまったく同じものだけを探して○で囲む注意課題です。
一見するとどの魚も似ていますが、よく見ると、体の色、縞模様の本数、尾びれの色、背びれや腹びれの有無などが少しずつ異なっています。
そのため、単純に「青い魚」を探すだけではなく、複数の特徴を見比べながら、見本とすべて一致する対象だけを選択することが必要です。
選択性注意、持続性注意、視覚探索、視覚的照合などを意識した高次脳機能リハビリの机上課題としてご活用ください。
※本プリントは、注意障害や高次脳機能障害を診断・評価するための正式な検査ではありません。対象者の状態や疲労に合わせてご使用ください。
見本とまったく同じ魚を探します
プリント左側には、探す対象となる魚の見本があります。
右側には、見本と似た魚が多数並んでいます。
課題では、魚の大まかな形だけでなく、体の色、白い縞模様、尾びれの色、ヒレの形や有無などを確認しながら、見本と完全に一致するものを探します。
「ほとんど同じ」に見える魚も含まれているため、細かな特徴まで確認することがポイントです。
最後に、見つけた数を数えて記入することで、探索後の確認まで行える構成になっています。
選択性注意を意識した視覚探索課題
紙面には、見本と似た魚が多数配置されています。
たとえば、体の色は同じでも尾びれの色が違う魚、縞模様の数が異なる魚、ヒレの形が違う魚などがあります。
そのため、
「青い魚だから選ぶ」のではなく、「見本とすべての特徴が一致しているか」
を確認する必要があります。
多くの視覚刺激の中から不要なものを除外し、目的となる対象だけへ注意を向けるという点で、選択性注意を意識した視覚探索課題として活用できます。
細かな違いを見比べることがポイント
今回の課題では、大まかな形だけを見ていると誤答しやすくなります。
見本を確認するときには、
「体の色は何色か」
「白い線はいくつあるか」
「尾びれは何色か」
「上や下のヒレはどうなっているか」
といった特徴を整理すると取り組みやすくなります。
つまり、
見本を見る → 特徴を確認する → 候補を見る → 比較する → 一致を判断する
という処理を繰り返します。
この「見本との照合」が、単純に特定の色や形だけを探す抹消課題とは異なる特徴です。
持続性注意にも注目できます
紙面には多くの魚が並んでいるため、最後まで一定の基準で探索を続ける必要があります。
前半では細かな違いを確認できていても、後半になると「似ているから」と誤って選択したり、正しい魚を見落としたりする場合があります。
そのため、リハビリ専門職が使用する際には、課題後半まで正確な比較を続けられているかにも注目できます。
疲労や集中の変化がみられる場合には、途中で区切って実施する方法もあります。
視覚探索では「探し方」も確認できます
最終的に何個見つけられたかだけではなく、どのような順番で紙面を探索しているかも重要です。
左上から右へ順番に見ているのか、視線がランダムに移動しているのか、一度確認した場所を何度も見ているのかなど、探索方法には違いがあります。
見落としが多い場合には、
「左上から横に順番に見ていきましょう」
など、一定の探索方法を提示することで取り組みやすくなる場合があります。
リハビリ専門職が確認したいポイント
作業療法士や言語聴覚士などが使用する場合には、正答数だけでなく、どの特徴を見落としているのかにも注目できます。
たとえば、色の違いには気づけても尾びれの色を見落とす、縞模様の本数を確認せずに選ぶ、ヒレの有無を見落とす、紙面の左右どちらかに見落としが偏るなどです。
また、見本を何回確認する必要があるか、誤って囲んだ魚を自分で修正できるか、終了後に見直しができるかも、課題の難易度を調整する参考になります。
難しい場合は探索範囲を小さくします
課題が難しい場合には、紙面全体を一度に行わず、上段だけ、左半分だけなど、見る範囲を限定します。
見本との比較が難しい場合には、
「尾びれの色は同じですか?」
「白い線の数は同じですか?」
など、見るポイントを一つずつ提示する方法があります。
慣れてきたら手掛かりを減らし、自分で特徴を確認しながら探索してもらいます。
見つけたあとに見直すこともできます
すべて探し終わったあとに、
「○をつけた魚は、本当に見本と同じですか?」
と促し、自分で再確認してもらう方法もあります。
さらに、最後に見つけた数を数えて記入することで、
探索 → 照合 → 見直し → 個数確認
まで一連の課題として取り組むことができます。
単に探して終わるだけでなく、自分で見落としや誤選択に気づけるかを確認する機会にもなります。
使用するときの注意点
本プリントの結果だけで注意機能の状態を判断することはできません。
課題結果には、視力、色の識別、視覚認知、記憶、探索方法なども影響する可能性があります。
疲労が強い場合や後半に誤りが増える場合には、無理に最後まで続けず、探索範囲や課題量を調整してください。
まとめ|見本と同じ魚を照合して探す注意課題
今回のプリントは、見本の魚を確認し、多数の似た魚の中から細部まで同じものだけを探す注意課題です。
見本を見る → 特徴を確認する → 紙面を探索する → 見本と照合する → 一致する対象を選ぶ → 見直す
という流れで取り組みます。
選択性注意、持続性注意、視覚探索、視覚的照合などを意識した高次脳機能リハビリの机上課題としてご活用ください。
リハハウスでは、このほかにも注意障害のリハビリ課題、視覚探索課題、選択性注意課題、見本照合課題、記憶課題、遂行機能課題などを公開しています。

