このプリントは医療従事者の監修のもと作成されたもので、あくまで自主トレーニングの補助資料です。無理のない範囲で行い、症状や痛みがある場合は医療機関に相談しましょう。
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3つのステップでことばを練習します
今回のプリントは、大きく3つの内容に分かれています。
1.くちびるの体操
「いー」「うー」と口の形を交互に変えます。
2.音の練習
「マ・マ・マ」「パ・パ・パ」「バ・バ・バ」を、1行ずつゆっくり発音します。
3.毎日のことば
食事の場面で使う短いことばを声に出します。
複雑な文章から始めるのではなく、口の動きや短い音を確認したあと、日常的なことばへ進む形式です。
練習前に姿勢を整えましょう
プリントでは最初に、
- 背すじをのばす
- 口を大きく動かす
- ゆっくり話す
という3つのポイントを示しています。
椅子に安定して座り、無理なく声を出せる姿勢を整えてから始めましょう。
大きな声を出すことよりも、焦らず、口の動きを意識しながら話すことを大切にします。
疲れやすい場合には、すべてを一度に行う必要はありません。
「いー・うー」でくちびるを動かす
最初は、くちびるの形を変える練習です。
「いー」では口角を横方向へ動かし、「うー」ではくちびるを前方へ出すように意識します。
プリントを見ながら、
いー → うー → いー → うー
と交互にゆっくり行います。
鏡があれば、自分の口元を確認しながら行う方法もあります。
動かしにくさや痛みがある場合には、無理に大きく動かす必要はありません。
「マ・パ・バ」の音をゆっくり発音
次は短い音の練習です。
今回使用するのは、
マ・マ・マ
パ・パ・パ
バ・バ・バ
です。
速さを競う課題ではありません。
1音ずつ区切りながら、口の動きと音を確認します。
発音しにくい場合には、
「マ」だけ1回
↓
もう一度「マ」
↓
慣れたら3回
というように、回数を減らして始めても構いません。
支援者と一緒に発音したり、口元を見せながら模倣してもらったりする方法もあります。
最後は食事場面のことばを声に出そう
口や音の練習を行ったあとは、日常生活で使用する短いことばを練習します。
今回のプリントでは、
「いただきます」
「おいしいです」
「ごちそうさまでした」
を取り上げています。
文字だけではなくイラストもあるため、どのような場面で使うことばなのか確認しながら取り組めます。
単純に読むだけでなく、
「食事の前には何と言いますか?」
「食べ終わったら何と言いますか?」
と質問し、本人に答えてもらう使い方もできます。
リハビリ場面での活用方法
言語聴覚療法や作業療法などで使用する場合には、回数だけでなく対象者の様子も確認します。
たとえば、
- くちびるの動きに左右差がないか
- 「いー」「うー」の切り替えができるか
- 音によって発音のしやすさが異なるか
- ゆっくり話すと聞き取りやすさが変わるか
- 単音と短文で話しやすさに違いがあるか
- 練習後半に疲労がみられないか
などです。
ただし、このプリントだけで構音や発声の状態を評価することはできません。
難しい場合は内容を減らしてもOK
うまく発音できない場合には、
- 「いー・うー」だけ行う
- 1つの音だけ練習する
- 支援者と一緒に読む
- 文字を指差しながら読む
- 1日1項目だけ行う
など、負担を調整します。
反対に慣れてきた場合には、「こんにちは」「お願いします」「ありがとう」など、本人が日常的に使うことばを追加してもよいでしょう。
使用するときの注意点
練習中に、声が出しにくい、痛みがある、強い疲労がみられる、息苦しさやむせが生じるなどの場合には、無理に継続しないでください。
また、このような発音練習だけで特定の疾患や症状が改善すると断定できるものではありません。
本プリントは、専門職によるリハビリや自主練習を補助するための教材としてご活用ください。
まとめ|口の動きから日常のことばへ
今回のプリントは、
くちびるの体操 → 音の練習 → 日常のことば
の順番で取り組める構音・発声練習プリントです。
「いー・うー」で口の動きを確認し、「マ・パ・バ」をゆっくり発音したあと、「いただきます」などの身近なことばへつなげます。
対象者の発話の状態や疲労に合わせて、回数や内容を調整しながらご活用ください。
リハハウスでは、このほかにも言語・記憶・注意・遂行機能・空間認知などの高次脳機能課題を公開しています。

