このプリントは医療従事者の監修のもと作成されたもので、あくまで自主トレーニングの補助資料です。無理のない範囲で行い、症状や痛みがある場合は医療機関に相談しましょう。
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注意機能のリハビリでは、多くの視覚情報の中から目的となる刺激を見つけ、よく似た刺激との違いを見分ける課題が用いられることがあります。
今回のプリントは、上部に示された3×3マスの見本を確認し、多数の似た図の中から黒丸の配置がまったく同じものをすべて探して○をつける注意課題です。
それぞれの図は見た目が非常によく似ていますが、黒丸が入っているマスの位置が少しずつ異なります。
そのため、「黒丸が3つある」というだけでは判断できず、左上・中央・右下など、それぞれの位置関係まで正確に照合することが必要です。
選択性注意、持続性注意、視覚探索、視覚的位置関係の照合などを意識した高次脳機能リハビリの机上課題としてご活用ください。
※本プリントは注意障害や高次脳機能障害を診断・評価するための正式な検査ではありません。対象者の状態や疲労に合わせてご使用ください。
見本と同じ黒丸の配置を探します
プリント上部の見本には、3×3のマスの中に3つの黒丸が配置されています。
課題部分には、同じ3×3マスが多数並んでいます。
黒丸の数は似ていますが、左下に黒丸があったり、右上に配置されていたりと、位置が少しずつ異なります。
課題では、黒丸の数だけではなく「どのマスにあるか」まで一致している図だけを探すことがポイントです。
最後に見つけた数を記入することで、探索後の確認まで行えます。
選択性注意を意識した視覚探索課題
今回のプリントには、正解となる図と非常によく似た図が多数配置されています。
大まかな印象だけで判断すると、黒丸の位置が1つだけ異なる図を誤って選ぶ可能性があります。
そのため、
「黒丸がある場所を一つずつ確認する」
ことが重要です。
多くの類似刺激の中から条件に一致する対象だけを選択するという点で、選択性注意を意識した視覚探索課題として活用できます。
位置関係を順番に照合することがポイント
見本との比較が難しい場合には、確認する順番を決めると取り組みやすくなります。
たとえば、
左上 → 中央 → 右下
のように見本の黒丸の位置を確認し、候補も同じ順番で見ます。
「3個あるから同じ」ではなく、数と位置の両方が一致しているかを確認します。
このように複数の位置情報を照合する点が、単純な図形抹消課題とは異なる特徴です。
持続性注意にも注目できます
紙面には多くの図が並んでいるため、最後まで同じ方法で探索を続ける必要があります。
前半では黒丸の位置を丁寧に確認できていても、後半になると配置を十分に見ずに判断したり、正解を見落としたりする場合があります。
そのため、リハビリ専門職が使用する際には、課題後半まで正確性を維持できているかにも注目できます。
規則的な視覚探索にも活用できます
見落としが多い場合には、紙面をどのように見ているかも確認します。
視線がランダムに移動すると、すでに確認した場所を繰り返し見たり、一部を確認し忘れたりすることがあります。
その場合には、
「左上から右へ、1行ずつ確認しましょう」
と探索方法を提示すると取り組みやすくなります。
リハビリ専門職が確認したいポイント
作業療法士や言語聴覚士などが使用する場合には、正答数だけではなく、見落としや誤反応の特徴にも注目できます。
確認したいのは、見本の配置を正確に捉えられるか、黒丸の数だけで判断していないか、位置の違いに気づけるか、紙面を規則的に探索できるか、左右・上下で見落としに偏りがないか、後半に誤答が増えないか、終了後の見直しで修正できるか、といった点です。
特に、どの位置を見落として誤答したのかを見ると、課題中の特徴を把握しやすくなります。
難しい場合は探索範囲を減らします
課題が難しい場合には、最初の2~3行だけを対象にします。
また、
「まず左上に黒丸があるか確認しましょう」
「次に中央を見ましょう」
など、見る場所を一つずつ提示する方法もあります。
慣れてきたら手掛かりを減らし、自分で見本の配置を確認しながら探索してもらいます。
見つけたあとに見直してみましょう
課題終了後には、
「○をつけた図は、本当に見本と同じ配置ですか?」
「まだ同じ図が残っていませんか?」
と促し、自分で再確認してもらう方法があります。
最後に見つけた数を記入することで、探索・照合・見直し・個数確認まで一連の流れとして取り組めます。
使用するときの注意点
本プリントの結果だけで注意機能の状態を判断することはできません。
結果には、視力、視覚認知、位置関係の認識、探索方法、疲労なども影響する可能性があります。
位置関係そのものの理解が難しい場合には、その影響も考慮しながら使用してください。
まとめ|黒丸の配置を照合して探す注意課題
今回のプリントは、3×3マス内の黒丸の配置を見本と照合し、完全に同じ図を探す注意課題です。
見本を確認する → 黒丸の位置を把握する → 規則的に探索する → 配置を照合する → ○をつける → 見直す
という流れで取り組みます。
選択性注意、持続性注意、視覚探索、位置関係の照合などを意識した高次脳機能リハビリの図形配置探索・抹消課題としてご活用ください。

